剣のレッスン ページ11
そうして私たちはトレーニングルームに移動し、武器の練習をした。
ベレト「腕をよく振り上げろ!気持ちで負けている」
初めて触る剣の感触…思ったより重く、長い。
ベレト「武器に飲まれるな…!降る時は思い切り、斜めに!」
師範は鬼コーチだ。
いつもは大人しいのに、授業となると人が変わったように熱くなる。
やっと武器を手にしても、慣れるのに時間がかかりそう…
ベレト「腕の力が足りないんだ。それではすぐに疲れてしまう。腕の力だけで上げようとするな。体全体を使うんだ」
A『と、いいますと?』
ベレト「まず、普通にその剣を高く振りかざして」
A『よいっしょ…』
ベレト「降ろして…じゃあ次は息をめいっぱい吸って……吐いちゃダメ。
掛け声と共に振り上げるんだ」
A『ソーエイッ!』
勢いよく剣を持ち上げると、勢いがつきすぎてよろけ、バランスを崩してしまった。
A『わっ』
ベレト「…わかるか。今は体全体を使い、呼吸と共に振り上げた。その分剣の重さは違うはずだ。
腕の力はむしろいらない。」
ほんとだ…すごい…
A『師範、すごい!私…なんだかすぐにマスターできちゃいそうです!イケますよ、これ!』
ベレト「過信は厳禁!」
A『…』
ベレト「…だが、自信をつけるのはいい事だ。
今の感じをもっと続けよう」
A『は、はい!』
ベレト「さぁ、なら繰り返して練習だ。体で学べ」
A『なんかそのセリフ…意味深ですね』
ベレト「???」
A『…やりましょう』
それから私は呼吸を合わせて剣を振り下ろす練習。
剣の角度や持つ位置など、たった数分でたくさんの事を覚える事ができた。
A『ソーエイ ソーエイ ソー…』
掛け声に合わせて剣を振り下ろしていると、振り下ろしたと思っていた剣を持っていない事に気がついた。
A『あれ…?』
咄嗟に上を見ると、私が(勢い余って)放り投げた剣がくるくると回って私の頭目掛け落ちてこようとしていた。
A『…っ!!』
逃げきれない!
…
…あれ…?
ベレト「…今日はここまでだな」
師範!
私の肩を持って、落ちて来ていた剣は見事にキャッチしていた。
距離の近さにドキドキする。
A『あ、ありがとうございますっ』
ベレト「怪我は」
A『ありませんっ!』
なんてラッキーなハプニング…嬉しすぎるよぉっ…
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R*I*S*E(プロフ) - けんとさん» けんとさん、コメントありがとうございます!ベレト先生、私も大好きです!(笑)何回も読み返してくださってるなんて、とっても嬉しいです!ありがとうございます☺️」 (2022年4月29日 18時) (レス) id: a1c316906c (このIDを非表示/違反報告)
けんと - めっちゃおそーいコメントですねすみませんベレト先生が大好きなけんとともうします。先生のツンデレ(?)尊い!面白くてついついコメントしちゃいました。何回も読み返して愛読させていただいてます! (2022年3月7日 14時) (レス) @page48 id: 21bf1c19d6 (このIDを非表示/違反報告)
R*I*S*E(プロフ) - ライラさん» ライラさんいつも応援ありがとうございます!私も気合いが入ってます!夢主はどちらに心奪われるのか…是非、今後もお楽しみくださいませ! (2021年5月18日 18時) (レス) id: a1c316906c (このIDを非表示/違反報告)
ライラ - 今度はテリーとベレト先生ですか!かなり正反対な二人なので、面白くなりそうですね! (2021年5月17日 21時) (レス) id: 0b6a0d6dce (このIDを非表示/違反報告)
R*I*S*E(プロフ) - Gravityさん» Gravityさん、いつもご愛読ありがとうございます(^^)テリーは作者も登場させたかったので作る方もとっても楽しいんです(笑)がんばります! (2021年5月13日 10時) (レス) id: a1c316906c (このIDを非表示/違反報告)
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