姉と主治医の話

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・・・・・・

『ポーズ』

無謀にも戦いを挑んできたライダーとバグスター達に、クロノスは迷わずにポーズを使用した。

「やれやれ。
こんなにも彼らが絶版になりたがっていたとはな。
しかし全て絶版にするわけにはいかない。
どうしたものか」

思考を巡らせるクロノスに、女性が声をかけた。

「いいえ、絶版になるのは彼らではありません。
あなたです」

「君は……西花君だったな。
何故動ける？」

しかし、その姿を見てもクロノスは落ち着いたままだった。

クロノスに話しかけた女性、Aははっきりと言った。

「答える必要を感じません」

Aが顔の横で手を叩いた。

パン、という乾いた音の直後、クロノスの操作なく重々しい音が響く。

『リスタート』

時が動き出し、クロノスはライダーとバグスターの攻撃を捌き切れずに食らった。

・・・・・・

クロノスが攻撃を食らって転がる姿を見て、私は心の中でガッツポーズをした。

A姉がポーズを無効化してくれたのだと分かったからだ。

A姉は大我の後ろに移動して、クロノスが簡単に狙えないようにしている。

だからなのか、真っ先に近くにいたブレイブにクロノスは襲いかかった。

1対1じゃクロノスのほうが強い。
でも、私達は別に1対1で戦う必要がないので、普通にクロノスを討ち取りに行く。

それでもクロノスの猛攻は止まらず、ブレイブの剣が飛ばされた。

「飛彩！」

直後に小姫の声がして、別の剣が飛んできた。

ドラゴナイトハンターの武器。
それも剣の中で最も強くて、最高品質のやつだ。

ブレイブがその剣で再び攻撃を参戦した。

私はその間、アイテムを皆に渡していた。
機動力の高いレーザーターボに透明化をあげて奇襲させたり、攻撃を食らいそうな金色で眩しいエグゼイドに鋼鉄化を渡して食らっても無傷になるようにしたり、死にかけのゲンムの回復をしたり。

大我はA姉を守るためにあんまり戦いに参加してないけど、ここぞという時に銃弾を撃ち込んでくれた。

そしてバグスター達も連携して攻撃を仕掛けていた。

その甲斐あって、クロノスが片膝をつく。

「これで決める！」

エグゼイドの声を合図に全員がキメワザを繰り出した。

「ぐあぁぁぁぁ！」

『ゲームクリア！』

クロノスの声、爆発音、そしてクリアの音。

3つの音が重なって聞こえてきた。

それは、私達の勝利の証だった。

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