04 ケータイ小説みたい ページ4
大我の呟きを聞いてA姉が笑う。
「そうだよ、大我。
久し振りだね。
ちょっと老けた？」
「もしそう見えてんならお前は未だにガキってことだ。
で、何の用だ？
怪我してるようには見えねぇが」
A姉の言葉に返しつつ、大我が尋ねる。
A姉は知り合いの中でも仲の良い相手だったのだろう。
大我は気付いてないのかもしれないけど、口角が少し上がっていた。
雰囲気も何となく和らいでいる気がする。
「ニコが無免許医さんと仲良くしてるって聞いて、その無免許医さんが気になっちゃったの。
個人経営って、やっぱり大変？」
「そんなでもねぇな。
寧ろ正規の手順すっ飛ばせるところあったりするし、自由で良いくらいだ。
……まぁ、犯罪なんだけどよ」
「それって、まだるっこしいことをなくして手っ取り早く人助け出来るってことでしょう？
いい職業じゃん、無免許医」
私のことを無視して、大我とA姉の会話が進んでいく。
その無視具合といったら、二人だけの空間に私が勝手に入り込んでしまったような気すらする程だ。
口を挟むのは良くないと思うけど、ここまで私の存在を消されると、少し拗ねる。
だからせいぜい掻き乱してやろうと思って、口を開いた。
「そういえば大我とA姉ってすごく仲良しみたいだけどさ、もしかして付き合ってたりすんの？」
私は、大我が慌てながら「てめぇは馬鹿か！？」とか言ってくるだろうと考えていた。
というか、それを期待してた。
しかし、現実は違う。
非情なことに、私に追い討ちをかけてきたのだ。
「そういうことになってるよね？」
「何だかんだで引きずってるからな。
そういう扱いなったままだ」
そういうことってどういうことだよ。
そういう扱いってどういう扱いだよ。
何で「二人は恋人ですか？」って質問されて、YESでもNOでもなくグレーの答えが返ってくるんだよ。
問い詰めてみたところ、二人が語ってくれたのはケータイ小説みたいな話だった。
高校生くらいの頃、大我とA姉はお互いにモテていた。
告白されることも多かったけど、全てお断りしていた。
でも途中から断る口実がなくなってきて、その時閃いたのが「二人が恋人になったことにする」というアイデア。
そして、その関係が何だかんだで今も続いている、ということらしい。
「今はそんなことねぇし、どうでもいいけどな」
「同感。
私も混乱から抜け出したばかりで仕事に追われてるし」
大我とA姉はそう言って話を締め括った。
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風早紫音(プロフ) - すっごく時がたってますが…。感想伝えたかったので、書きます。本当にこの小説のお話しが好きで大我推しの私としてはすごく楽しんで読ませていただきました。この小説を書いてくれてありがとうございました！ (2023年2月6日 0時) (
レス) @page33 id: 3b05bc2eb8 (このIDを非表示/違反報告)
リナっち(プロフ) - つっつまーさん» こんにちわm(__)mげんき？ごめんね…わからないけどコメントできるようになっていた！嬉しいよ！つっつまー…ほんとにいい作品ありがとう！あたしは凄く好きだから(//∇//)これからも応援していくね！ (2017年6月24日 14時) (レス) id: 09c93e2580 (このIDを非表示/違反報告)
つっつまー(プロフ) - リナっちさん» こんばんは。 お疲れ様！ なるほど、少しリナの会社事情が分かったよ(知ってどうする)。 私もリナの小説の更新をいつも楽しみにしてるよ。 お互いに無理せず頑張っていこうね！ (2017年6月14日 23時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
リナっち(プロフ) - つっつまーさん» こんにちわm(__)mお疲れ様ですm(__)m更新ありがとう(///∇///)待ってましたよ(///∇///)夜勤は長いなら意外と自由にやってるしスマホいじりはみんなしてるから大丈夫(//∇//)色々ありがとう(///∇///)あたしも頑張ります(^-^ゞ (2017年6月14日 12時) (レス) id: 63c890a766 (このIDを非表示/違反報告)
つっつまー(プロフ) - こんばんは。 お疲れ様！ いつも待ってくれてありがとう。 夜勤中にこんなの見てて平気なの？ 怒られない？(笑) ちょっと元気が回復してるみたいで良かった。 無理せず頑張ってね。 (2017年6月14日 0時) (レス) id: 6cb1a01a88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つっつまー | 作成日時：2017年5月19日 21時
