第413夜 ページ23
それからじゃあね、と言って紅覇とは別れた。もう暫く会うことは無いだろう。
その後丁度廊下ですれ違った女官さんに、ジュダルの部屋に食事を持ってきてもらうようお願いしてきた。見たことのない人だった。きっと私が居ない間に入ってきた新人だろう。
こんな夜遅くに仕事を増やしてしまってごめんなさい…………
貴「じゃ、ちゃんと食べるのよ。おやすみ。」
ようやく部屋の前に着いて、今日のジュダルに別れを告げた。ジュダルに、おやすみ、なんて言ったのはいつぶりだっただろうか。懐かしくて、何故か少し照れくさいような、変な気持ちになる。
ジュ「………おい。」
貴「何。」
自分の部屋に向かおうと体を翻そうとした時、ジュダルに呼び止められた。
ジュ「これ、返してやるよ。悪かったな。」
貴「ああ………。っていっても、今の私が持ってても意味ないんじゃ…………」
ジュダルがひょいと投げてきたのは、ラウムの指輪だった。ただ、魔力のない私が身につけても、使えるわけがない。
ジュ「お前の魔力も、知らねーうちに治ってるかもしんねーだろ。とりあえず持っとけ。」
貴「わ、分かった………」
強引にそれだけ言うと、ジュダルはさっさと部屋の中に消えていった。
この指輪も、脅しのために奪われていただけなのだから、ジュダルが私を連れて帰るという目的を達成した以上必要のなくなったものなのかもしれない。
あいつは、私が逃げるなんて思っていないのかしら。こんなもの渡されて……私の魔力が戻ったら魔装して、直ぐにシンドリアにでも、どこにだって飛んでいけるわ。なのになんで………
自分の部屋に入った途端、ふぅ…と溜息を零し、寝台に腰を掛けた。女官さんが掃除してくれていたのだろうか。半年以上も空けていた割に、部屋は綺麗だった。
…………正直、今すぐに戻りたい。
ルフの瞳を取り出し、虹色に光を放つそれに、目を奪われた。吸い込まれそうになった。
貴「アラジン。モルジアナ。」
そして、
貴「アリババ。」
名前を呼んでみても、ルフの瞳は反応しない。
貴「………アリババ。」
本当に、ごめんね。今頃、心配してくれてるのよね。落ち着いたら………逃げられたら……絶対に会いに行くから。
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riba(プロフ) - Shuka*さん» Shuka*さんコメントありがとうございます！この作品無駄に話長いんで……すみません大変でしたよね笑 わざわざ読んでくださって本当に嬉しいです〜！これからも頑張ります！！！！ (2017年7月26日 23時) (
レス) id: 2aa2cb58f7 (このIDを非表示/違反報告)
Shuka*(プロフ) - すっごく面白いです！！読み始めて2日目で今出ているところまで読んじゃいました！笑 本当に続きが楽しみですです！更新頑張ってください！ (2017年7月26日 23時) (レス) id: f9bfcf9f30 (このIDを非表示/違反報告)
riba(プロフ) - 紅葉 モミジさん» むしろ私のこの夢小説のほうがおまけだと思いますよ！？紅葉モミジさんのイラスト集、応援しております！！！頑張ってくださいね！！！！！ (2017年7月23日 19時) (レス) id: 2aa2cb58f7 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 モミジ(プロフ) - ribaさん» いえいえ、そんなそんな！ありがとうございます！ribaさんの作品の素晴らしさを知って頂きたいだけです！自分の絵なんてただのおまけです！これからも応援しております！ (2017年7月23日 19時) (レス) id: 3c6dd2441c (このIDを非表示/違反報告)
riba(プロフ) - 紅葉 モミジさん» 全然構いません！許可なんてむしろいらないですよ載せてください！！笑 この素晴らしいイラストをみなさんに早く見ていただきたいですから笑 (2017年7月23日 18時) (レス) id: 2aa2cb58f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riba | 作成日時：2017年5月5日 19時
