6,従者と王子 ページ8
〜夢主 side〜
住所教えるって…
『ダメ!』
兄さん達が負ける訳がない。
でも…
でも母さんと父さんに迷惑がかかるのだけは絶対にダメだ。
『ダメだから…絶体…何でもするから…』
岩城は口角を上げる。
瞳に闇をたたえ、その感情を読むことはできない。
岩城「今の言葉、取り消しはナシだよ?きっちり録音させてもらったから♪」
ポケットからスマホを取り出し、再生。
本当に自分のものなのかと疑うほど、か細い悲痛な声。
悔しくて歯を噛み締め俯く。
岩城「それじゃあ、Aは今日から俺の下僕ね!」
『え』
岩城「てことで、跪いて忠誠の言葉(笑)を述べてくださぁい」
周りがヒューヒューとはやしたてる。
岩城は少しボクから離れ、楽しげに笑って待っていた。
岩城「何をそんなに悩むの?」
躊躇うボクに岩城は言う。
岩城「これでお前の家族は安全だぜ?」
…ああ、そうだ。
これはみんな家族の為なんだ。
演じなくちゃ
舞台を想像してみる。
【王子を心から敬う従者が王子の為に命を捧げることを告げる】
そんなシーン。
『《私は貴方に全てを捧げます。貴方のお役に立たせてください》』
岩城「…ふッ…はははッ!それでいい!やっぱりお前は賢いな」
顎を掴まれ顔を上げさせられた。
目の前のにんまりとした岩城の顔。
岩城「これからもよろしくね、A」
ボクはただ、この屈辱に耐えるだけ___のはず。
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夜風 樹(プロフ) - サクラさん» コメントありがとうございます!リクエストということでよろしいでしょうか?では、番外編でほんの少しだけ書いてみます。気長にお待ちくださいm(_ _)m (2018年4月4日 8時) (レス) id: 18422badd9 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 秋と付き合うエンドが見てみたいです! (2018年4月4日 3時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜風 樹 | 作成日時:2017年5月10日 23時