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end1・black(2) ページ25

〜おそ松 side〜


Aが事故に遭った。

救急車が来た時にはもう遅かった。

大嫌いだと言った苦しそうな顔。

ごめんなさいと言った哀しそうな顔。

大好きだと言った柔らかい顔。

思い出す度に罪悪感が俺を襲った。

俺がもっとAに向き合っていれば。

ウザがられても嫌われてもいいから、Aの変化に気が付いていれば。

おそ「こうはならなかったのかもしれない…」

カラ「兄貴、何か言ったか?」

おそ「ん?いーや別に〜」

カラ「そうか」

カラ松は手元の鏡に目線を落とした。

Aが死んでもう一ヶ月が経とうとしている。

葬式も済ませ、Aは壺に納められて眠りについた。

けど遺された俺達は後悔の念が拭えなかった。

みんな疲れた顔をしていて、前みたいに馬鹿やって笑ってる、なんて出来る訳がなかった。


母「あなた達。これ、なんだかわかるかしら?」

母さんが俺達の部屋に持って来たのは白い御守り。

それを部屋の中心に置き、弟達と囲んだ。

カラ松は見覚えがあるらしかった。

Aが部活の演技で行き詰まった時、紙に目的と課題、貰った役名を書いて入れていたという。

カラ松が中身を取り出し、少し赤黒いシミの付いた紙を開いた。

おそ「…!」

その内容に俺達は言葉を失った。

信じられなかった。

信じたくなかった。

しかし確かに妹の字でこう書かれていた。

【目的・兄弟に岩城が好きだとバレないようにする
課題・岩城と会っていることを悟られない,とりあえず笑っとく,いつも通りに振る舞う
役名・岩城を恐れている松野 A】

Aは俺達が岩城を嫌っていることを知っていた。

だからAが岩城のことが好きだと言えば会うなと言っただろう。

それがわかっていたからこそ、こんな行動に出たんだろう。

やっぱり、俺達が悪いんだ…

チョロ「おそ松兄さん…?」

トド「どうしたの?」

いきなり立ち上がった俺に弟達は動揺している。

おそ「ちょっと…行ってくるわ」

一「行くってどこに」

十四「やきう?」

おそ「いや、岩城んとこ」

そう答えるとみんなが目を見開いた。

おそ「Aの気持ち、伝えてやらなきゃだろ?」

唖然とする弟達を残し、俺は後ろ手で襖を閉めた。

───────────────────────

今更感ありますが…

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夜風 樹(プロフ) - サクラさん» コメントありがとうございます!リクエストということでよろしいでしょうか?では、番外編でほんの少しだけ書いてみます。気長にお待ちくださいm(_ _)m (2018年4月4日 8時) (レス) id: 18422badd9 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 秋と付き合うエンドが見てみたいです! (2018年4月4日 3時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜風 樹 | 作成日時:2017年5月10日 23時

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