【マギ】そのぬくもりに用がある。【練紅炎】 (ページ7)

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数日後、私はいつもと変わらない日々を過ごしていた。女官の挨拶から始まり、鍛錬をして、仕事をこなし、習い事をこなし家族と戯れる毎日だ。

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気がつけば外は雨の激しさが増していた。私は部屋にこもり書物を読み老けていた私はここ最近紅炎お兄様に会っていないことに気がついた。書物を読み終わり、久しぶりに会いに行こうと仕事部屋を覗いたらそこにはお兄様はいなかった。

｢こんな雨なのにどこにいったのかしら。｣

外は雨が降り続いていた。こんな時に外出など考えられない。
遠くから足音が聞こえてくる。お兄様だと思い顔を上げるとそこには白蓮様がいた。

｢白蓮様、紅炎お兄様がどこにいるか知っていますか？｣

｢紅炎は、熱が出て部屋で寝てるよ。｣

白蓮様はそう呟くと私は紅炎お兄様の部屋に向かおうと背を向けた。熱が出たなんて知らなかった、はやく行かないと＿＿＿
そう思ったのに体が静止する。それは白蓮様が私の手を掴んでいるからだ。何か抱え込んでいるような表情を浮かべていた。

｢白蓮様？どうしたのですか？｣

白蓮様は何か考えていた。私は顔色をうかがうように白蓮様を見ていた。
白蓮様はため息をついてにこっと笑った。

｢ううん、なんでもないよ。｣

白蓮様は手をぱっと離し、何事もなかったように話す。私は何がなんだかわからずにただ立ち尽くしていた。

｢それじゃあ、いきますね。白蓮様、ありがとうございました。｣

紅炎お兄様の部屋に向かおうと駆け出した。

その後ろ姿をただ眺め立ち尽くす人を知らぬまま。

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