私だった。 ページ22
*
貴「操るって…どういうこと?ラマ」
ラマ「…」
私の問いかけに答えようとしないラマ。かわりにニコラが喋り出す。
ニコラ「…俺たち三人、一緒に遊んでたの覚えてるか?」
貴「…うん」
私はそのときラマに嘘をついたもん。
罪悪感でいっぱいなあのときを…忘れるわけない。
ラマ「…私はニコラが好き」
そのときラマが言った。
ラマ「初めて会ったときからニコラが好きだった!!ずっと、ニコラだけを見ていた…なのにA!!」
キッと私を睨むラマ。その目には溢れんばかりの涙があった。
ラマ「あんたは私がニコラを好きだと知っていた…なのに…なんであんたとニコラが付き合うのよぉ…」
ついにはボロボロと涙を流した。
そう…私はニコラが好き。でもラマもニコラが好き。そんなラマは私に相談をかけていた。
『ねえA…私ね、ニコラが好きなの…応援してくれるかな?』
そのとき私はニコラに対しての思いが好きとわからなかったから、『わかったよ』って言った。
けどラマは家の用事で私達から離れた。
もう、会うことなんてないと思ってた。
それから数年後に私とニコラは付き合ったんだ…
まさかラマが帰ってたとは…
見た目も中身も変わってて、誰だかわからなかった。
ラマ「…私ね、離れててもずーっとニコラが好きだった…。だから必ず帰るって思ってて、あの日帰れたの…」
ポツリポツリと静かに言葉を呟くラマに熱心に耳を傾ける。
ラマ「…けど、あの日ニコラが私に会いに来たの嬉しかったのに、Aと付き合ってるなんて…!」
そしてまた私を睨んだ。
ラマ「この裏切り者!私はあんたを信用してたの!この嘘つき!」
貴「うそ…つき…」
どくん、どくん、どくん、どくんどくんどくんどくんどくんどくんどくんどくんどくんどくん
貴「あ、いや…ぅあ、あ、ああぁ…」
私が嘘をついたから…私はこんな風になったんだ
私が…私がラマを裏切ったから
最初に嘘をついたのは…
私だ。
貴「うああああああああ!!」
私は頭を抱えて崩れ落ちた。
ニコラ「A!!」
貴「ごめん、ごめんごめんごめん…!私が、私が一番の嘘つきだ…ごめんなさい…」
ラマ「泣いてももう遅いわよ」
ラマの手に光が集まり、塊になってゆく。
ラマ「剣を取りなさい。決着…つけるわよ」
*
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りぃりぃ♪(プロフ) - 紅梨さん» 感動していただいて光栄です!ラマは美しく成長してますよw (2015年8月5日 9時) (レス) id: d0ff960d86 (このIDを非表示/違反報告)
りぃりぃ♪(プロフ) - あゆみさん» ありがとうございます! (2015年8月5日 9時) (レス) id: d0ff960d86 (このIDを非表示/違反報告)
紅梨 - オォ泣いたぜ俺は………ラマちゃん美人すぎやろ (2015年8月1日 5時) (レス) id: 3fc559cfe6 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ - すごく、良い作品でした! (2015年7月19日 11時) (レス) id: f5ed3cf1fa (このIDを非表示/違反報告)
りぃりぃ♪(プロフ) - キルアloveさん» ありがとうございます!ニコラとラマの絵も描きたいと思いますw頑張りますね! (2014年11月22日 14時) (レス) id: e7f9a645cd (このIDを非表示/違反報告)
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