【あんスタ】月永レオ、恋をする

恋心 ２０ ページ20

･





「そうだ。ねぇ、月永くん」





俺の名前を呼ぶと、Aは自分の鞄から一枚の紙を出して俺に差し出した





「包帯の正しい巻き方、教えておくね。ライブの時巻いていた月永くんの包帯、巻き方がすごく変だったから」





紙には、彼女の字で丁寧に包帯の巻き方が描かれてあった





どう巻けば足に負担がかかりにくいか、包帯を巻くときに注意するべきこととか…





(俺だけのために、書いてくれたのか…)





まるで、ラブレターを貰ったみたいに嬉しくて、口元が緩んでいくのが分かった





「ありがとな！でも、包帯の巻き方なんてよく知ってたな！」



「私、中学の時男バレのマネージャーやってたから。その時の経験が生かされて良かった！」





(え…男バレの…？)





モヤッとするのを感じた





きっと俺は、中学の男バレのやつに嫉妬しているんだろう





今更そいつらに嫉妬したって意味ないのにな…





「…月永くん、どうかした？」



「へ？…ああ！ちょっとボーっとしてただけだ！」



「そっか。でも、無理はダメだからね」



「分かってる！心配ありがとな！」





好きなヤツの前では、カッコつけていたい





嫉妬しているなんて知られたら、カッコ悪いから





笑顔を見せて、いつも通りの俺を振る舞うんだ

恋心 ２１→←恋心 １９

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す