05:猛獣の噛み痕 ページ7
「ぁ……えっと……
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……リヴァイさん、ですよね?
ハンジさんから私のこと、話に聞いてませんか……?」
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ひと言ひと言慎重に……
暗闇の向こうにいる見えない相手へと向かって口を開く。
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なにせ相手は犯罪者。
少しでも気に障るようなことを口走ってしまったら大変だ。
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「ハッ……
ずいぶんと他人行儀なそっくりさんだな」
「……?」
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はは、と
乾いた笑いが暗闇を木霊する。
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返事の意味がわからなくて
どういうことーー…?と、首を傾げていると
.
リヴァイさんはピタリと笑いを止めた。
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「……なにがクローンだよ」
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さっきと違うーー…
今度はひどく、冷たい声。
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まるで檻の中にいるのは一匹の猛獣か何かのようで
沸き立つ殺気にびくりと肩を震わせた。
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しかしここで引き下がるわけにもいかない。
私は意を決し、暗闇に潜む獣に向けて声を張り上げた。
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「あのっ……!
私、リヴァイさんの力になりたいんですっ……
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だから、どうか話だけでもっーー…痛っ!?っつ……!!!」
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"話だけでも聞いてほしい"、そう言い終える前に
何かが額めがけて直撃した。
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カランカラン、と音を立てて床を転がるそれ。
ーー…スチール製のお皿だった。
.
「……"A"のそっくり人間なんざ頼んだ覚えねぇんだよ」
.
「帰れ」
.
そのひと言が最後。
皿をぶん投げた主はひどく怒り狂った様子で
暗闇の底からこちらを睨みつけていた。
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「……
ーー…わかり、ました……」
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何がいけなかったのか、わからない。
ただ、そこに呆然と立ち尽くすことしかできなくて。
.
「……」
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ポタポタと、
額から流れ落ちた血は
地面に真っ赤なシミをつくっていった。
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れな(プロフ) - ルージュさん» あ!いえいえ!私がサイコパス大好きで参考にさせていただいていることはもう一部の読者様は知ってらっしゃるので大丈夫ですよ!ありがとうございます! (2015年5月6日 14時) (レス) id: 8c15c30622 (このIDを非表示/違反報告)
ルージュ - まるでサイコパスですね。いや違うんです批判とかパクリとか言うつもりは無いんです。ただ気になった箇所が多々ありましたのでコメントさせて頂きました。不快にさせてしまったらごめんなさい。これからの展開に興味はあるので読み進めさせて頂こうと思います。 (2015年5月6日 14時) (レス) id: 44b48b3d39 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - ハクさん» わぁありがとうございます!頑張ります!o(^-^)o (2015年1月19日 19時) (携帯から) (レス) id: be7b7d22ef (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - れなさん» イェェェイ!めちゃくちゃ期待してます!!! (2015年1月17日 12時) (レス) id: b9f8c876ca (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - ハクさん» 続々編ではファーランいっぱい出てきますよ!ファーラン良いですよね〜〜〜(笑)ありがとうございます!すごく嬉しいです!o(^-^)o (2015年1月17日 11時) (携帯から) (レス) id: be7b7d22ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れな | 作成日時:2014年7月31日 19時