25：彼らの居場所 ページ28
それは予想以上に過酷で、残酷なものだった。
イリアは幼い頃両親に捨てられ、ずっと廃棄区画で育ってきたという。
そして生きるために犯罪者になったということ。
犯罪者呼ばわりされるのが何よりも大嫌いだということ。
私は彼女のことを何も知らなかった。
ただ単純に彼女に対し恐怖を抱いていた無知な自分を殴りたい。
.
生きるために、犯罪者にーー…
なりたくてなったわけではない。好きでなったわけでもない。
ただ、生きるためにーー…
しかし社会はそれを許さなかった。世界は彼女を許さなかった。
周りの人間は彼女を犯罪者として蔑み、見下し、罵った。
あの性格は処世術の一つだったのかもしれない。
必死に被ってきた仮面はいつしか本物へとーー…性格として張り付いてしまったそれはついに最後、取れなくなってしまったというわけだ。
.
「10歳の時にここに連れてこられて以来、あいつはずっと猟犬をやっている。
俺もまだその時は警察官だった。
だからあいつの方が猟犬として先輩、ってわけだな」
.
そう言ってリヴァイさんはまた少しだけ笑ってみせた。
.
彼女は、彼らは、
何を思い、猟犬となったのだろう。
一生檻の中で生きていくことを拒み、猟犬という名の殺し屋稼業を引き受けた。
どうして、そんな……
わざわざ人を裁く道にーー…
.
ああ、いや。
疑問に思うまでもなかった。
だって彼らはーー…
「ま、こっちの仕事の方が俺には合ってるみてぇだけどな」
そうやって言えちゃう人たちだもんね。
彼らを閉じ込めるのに、あの檻は小さすぎたのだ。
.
リヴァイさんは包帯を救護箱の中へとしまうと「ん、終わった」と言って立ち上がった。
そのまま去っていこうとする彼を咄嗟に呼び止めた。
そういえばまだあれをーー…返していなかった。
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れな(プロフ) - ルージュさん» あ！いえいえ！私がサイコパス大好きで参考にさせていただいていることはもう一部の読者様は知ってらっしゃるので大丈夫ですよ！ありがとうございます！ (2015年5月6日 14時) (
レス) id: 8c15c30622 (このIDを非表示/違反報告)
ルージュ - まるでサイコパスですね。いや違うんです批判とかパクリとか言うつもりは無いんです。ただ気になった箇所が多々ありましたのでコメントさせて頂きました。不快にさせてしまったらごめんなさい。これからの展開に興味はあるので読み進めさせて頂こうと思います。 (2015年5月6日 14時) (レス) id: 44b48b3d39 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - ハクさん» わぁありがとうございます！頑張ります！o(^-^)o (2015年1月19日 19時) (携帯から) (レス) id: be7b7d22ef (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - れなさん» イェェェイ！めちゃくちゃ期待してます！！！ (2015年1月17日 12時) (レス) id: b9f8c876ca (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - ハクさん» 続々編ではファーランいっぱい出てきますよ！ファーラン良いですよね〜〜〜(笑)ありがとうございます！すごく嬉しいです！o(^-^)o (2015年1月17日 11時) (携帯から) (レス) id: be7b7d22ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れな | 作成日時：2014年7月31日 19時
