キド「お前は私たちを嫌わないのか？」セト「僕らは、ほかの子と違うのに」カノ「それでも、そばにいてくれる？」あ「いるよ。嫌だって君達が思わない限り」 (ページ8)

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[キドside]

いつもより暖かい午後の日差しを窓から眺めながら私はあるものを見ていた

キド「・・どうしよう」

昨日あったAという子がもっていたハンカチ
返しそびれてどうやって返そうかと考えていた

セト「何してるんですか・・・？」

キド「これ、返しそびれたからいつ返そうかなって考えてた」

セト「それ、女の子のものですね」

キド「うん」

セト「外にいないんですか？」

さっきから外で遊ぶ子供の姿
セトが窓を指差しながら言うけど、

キド「いない」

セト「そうですか」

キド「ていうか、カノがどこいった？」

セト「カノは多分裏庭だと思います」

キド「なんで？」

セト「それは僕にも分からないですけど、たまに行ってるのを見かけます」

カノのすることはイマイチよく分からない

いや、今はカノのことじゃなくてこのハンカチを一体どうやって返すかが問題

昨日関わるなっていっちゃって、とても真正面から言い出すのは無理

それに・・・

また、ばけものなんて言われたくないし

セト「・・・っ化物・・・・」

キド「・・・また見たのか」

セト「ごご、ご、ごめんなさい！！」

キド「その敬語も、いつになったら治るわけ？いつも言ってるじゃん」

セト「はい！！・・・じゃなかった、うん」

相変わらず敬語のセトにイライラする

カノ「二人で窓眺めて何してるの？」

そんな時、どこからか陽気に帰ってくるバカ

キド「別に」

セト「実は、キドが女の子に返しそびれたって愚痴ってました」

キド「余計なこと言うな」

カノ「返しそびれたって何を？」

セトが勝手にカミングアウトしたから、しょうがなくカノに事情を話す

カノ「へ～・・・僕らのことを聞いて、それでも離れなかったんだ」

セト「初めてですね、そんな子」

キド「でも、そいつにもう関わるなって言っちゃったからこれも返しづらくて」

カノ「確かに、関わるなっていってこっちから近づくのはなんだか嫌だよねwww」

ヘラヘラと笑うカノの顔がムカついたから、一発決め込む
ノベッと倒れこむカノを眺めながら、私はため息を吐いた・・・