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107の部屋のなかは少しほこりっぽい
家具もほとんどないその部屋を見渡して改めて、みんなを見た
相変わらず私に怯えてカノの後ろに隠れている男の子
あ「何をそんなに怯えてるの?」
怯えてる理由をキドに聞いてみる
キド「あいつは、あの目になったとき人の心を盗み見ることができる。だから、ああなっているんだと思う」
あ「それ、ほかの人も言ってた噂の一つだ。本当だったんだ」
キド「まあ・・・」
てことは、今私が思っていることはダダ漏れということか
この声も聞こえてるってことなの?
セト「・・・はい、聞こえてます」
あ「おお、本当に聞こえてるんだ」
カノの後ろで私をチラッと見ては隠れるその子の前に来る
カノ越しだけど、私はその子の目をまっすぐに見た
あ「私が怖い?」
セト「・・・」
あ「私が怖い?君にとって、私は怯えちゃうほど悪いこと考えてる?」
心の中でそっとつぶやくと、その子の目が見開いた
あ「君が思ってるほど、世界は残酷じゃないかもしれないよ?だから、そこまで怯えなくていいんだよ。君が変わりたいっていうのなら、私が手伝う。」
セト「・・・無理ですよ・・・僕が変わったって、この世界は何も変わりません・・・」
あ「諦めたら何もできないよ?山登りだってさ、頑張って歩かないといい景色見れないでしょ?君が頑張ろうと思って動けば、今より少しは違う景色見れるかもしれないじゃん」
きつく言わないように気を遣いながら、いう
セト「・・・でも・・・」
あ「不安?」
セト「・・・はい」
あ「そうだよね。最初は皆不安で、動きたくないものだよね。でもね、不安って悪いものじゃないんだよ?むしろ、不安っていうのは自分の限界を示すための印みたいなものなんだよ」
セト「限界・・・?」
あ「うん、それを乗り越えたとき君は今よりずっと素敵なものを見つけてるよ。だからさ、もう怯えなくてもいいんだよ。ね?」
私の手はその子の頭の上に乗った
嫌がる顔をしないで、その子は柔らかく笑ってくれた
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イチゴ(=^ェ^=)(プロフ) - 面白いです!お気に入りします! (2015年1月4日 19時) (レス) id: de1438fd07 (このIDを非表示/違反報告)
リリナ - カノかわいい! (2015年1月2日 3時) (レス) id: 1033a8d3a0 (このIDを非表示/違反報告)
カノすきすぎ - この小説面白い!!!!!!!!!!!! (2014年12月26日 20時) (レス) id: 0473f144ba (このIDを非表示/違反報告)
香穂(プロフ) - この小説、すごく好きなので更新、絶対見ます!!! (2014年11月23日 23時) (レス) id: 54c8fda673 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん(プロフ) - 見ます!!!!見ます!!!! (2014年11月23日 23時) (レス) id: 6f25c988bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:秋田犬 | 作成日時:2014年11月18日 20時