【桜井良】Cherry blossoms

放課後 ページ5

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「A、行こっか」




授業などはあっと言う間に終わり、もう放課後。



学校の案内や、まだ届いていない教科書類などは全て良が貸してくれた。
先生も気を使ってくれたのか、席も隣だ





『うん！ 良は寮なの？』





「うん、寮の方が便利かなって。
Aは？」





寮は手続きとか良く分からなかったからアパートを借りて一人暮らしをしようかなーって考えていた。





『近くにアパート借りようかなって。 お母さんとお父さん、またいつ引っ越すかわかんないからさ』







私のお父さんは日本の様々な所で仕事をしているので、急に家を変える、なんて事はしょっちゅうだ。



中学に上がる前にも、引っ越して良と離れてしまった。





「えっ……A、また引っ越しちゃうの……？」





歩くのをやめ、こちらを振り返り、泣き出しそうな顔になる良。





『んーん。私は引っ越さないよ
何かあった時の為に寮じゃない方が便利だからさ』





「そっかー」と頷く良





「でも女の子の一人暮らしって危なくない？ Aは大丈夫なの？ 怖くない？」





『良ったら過保護だよー
大丈夫、怖くないよ』






笑いながら話すと良も渋々納得してくれたみたいでまた歩き始めた。





『ねぇ良！ 私の新しい家来る？
お茶とか出すからさ！ 久しぶりにゆっくり話したい！』





「えぇ!？ Aの家で？ ……いいの？」





『もちろん！』






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