【黒バス】キセキの姫君 fifth

STORY 121 ページ25

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あの日は…確かAさんはいなくて…




『ほらよ』




『…青峰君、最近練習休むことが増えましたね。
Aさんも心配してましたよ』



ゴリゴリ君を受け取りながら話を振る



Aさんの名前を出すと面白いくらいに取り乱す青峰君は、その大人顔負けの体格とは裏腹に年相応の男子に見えた




『あーいんだよ
練習したら上手くなっちまうだろ


Aに会えねぇってのが良いってワケじゃねぇけど、毎日A相手にバスケするわけにもいかねぇからな


頑張ったら頑張った分だけ、バスケがつまんなくなってくんだよ


そりゃあAとかには敵わねぇけど、オレが戦う相手はAだけじゃねぇし』






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『最近、青峰っちヤバくないっスか？ あんなんだとバスケ楽しくてしょーがないスよきっと！』




『…………むしろ逆な気がするのだよ』




『は？ なんでっスか？』




『アイツは誰よりもバスケを好きであるがゆえに誰よりも欲してるものがある


自分と対等に勝負できる好敵手だ』




『そんなん！ Aっちと柊花っちがいるじゃないっスか！』




何を言っている、と鼻で笑う緑間




『Aと戦うと言っても、男バスと女バスでは何がどうなろうと正式な試合はできんのだよ』




何かを察したような黄瀬、話を続ける緑間




『今までもアイツは強かった
…が、まわりと比べて頭一つ程度の話だ
だが、今のアイツは男バスを相手にするには強すぎる。

ライバルどころか逆にまわりとの差が開いてしまったのだよ、圧倒的に』







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