1-8 ページ10
少女が取り乱したおかげで、あたし達の説明によって別人だと理解してもらえたのは数分後だった。
(グレイもここの他の従業員にそっくりだったらしいのだが、その彼とも別人だということも理解してもらった)
「さっきはごめんね…。
引き止めちゃったみたいだけど、えっとつまり、ここの料理を食べに来た、お客さんで良いんだよね？」
少女は、そうこちらに声をかけてきた。
「そうよ。なんでもデザートが評判だって聞いたから…」
「そうだったんだね！なら、引き止めちゃったお詫びに、3人にデザート一つサービスしてあげるよ！」
「本当か！？」
少女の言葉に食い気味に反応したのは、いわずもがなエルザだった。
「うん。なんでも一つ頼んで良いよ。
…ああ、自己紹介が遅れちゃったね、私はA・カミラって言うの。ウエイトレスやってます！」
人懐こい笑顔を浮かべて、少女もといAちゃんは、他の従業員についても話してくれた。
Aちゃんの横で、先程散らかした料理の掃除に追われているエルザさんに瓜二つな女性は、ノエル・リミントン。
これでもウエイトレス兼オーナーだそうだ。
また、もう一人、グレイに瓜二つな従業員、クレイグ・バルトシュという人がいるらしい。
彼は現在買い出し中。
「こうして見ると、Aちゃんがノエルさんの保護者に見えるわねぇ」
「ちゃうからね！？私がオーナーやからね！？」
あたしの言葉につっこむように否定するノエルさん。
「でも…どちらかというと、俺はクレイグって奴に会ってみたいな。俺と瓜二つらしいし、興味ある」
「そのうち帰ってくると思うけど…あっ！噂をすれば！クレイグお帰りー！」
「ただいま、今帰ったでー」
カランカランという、扉に設置された鈴の音と共に、青年___グレイにそっくりなことからしてクレイグさんだろう____が現れる。
クレイグさんの後ろからは、何故かナツ、ウェンディ、シャルル、ハッピーの姿があった。
「あら、ナツとウェンディ、ハッピーとシャルルまで！どうしたの、あんた達も料理食べに来たの？」
「あ、ルーシィ達だー！オイラたちは依頼で来たんだよ！」
「うげっ、グレイが2人！？」
「ナツさん、クレイグさんとグレイさんですよ、別人だって説明ちゃんと受けたじゃないですか」
一気に騒がしくなる店内。
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←1-7
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れーな | 作成日時：2014年7月20日 23時
