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ールーシィSideー
エルザと、エルザとそっくりな人が顔を見合わせる中、あたしとグレイは固まっていた。
グレイは、二回目だというのに、「並ぶとマジで同一人物…」というどうでもいい事を呟いている。
食事を楽しんでいた、周りにいたお客さんも、そっくりな二人を見ながら、「あら」「そっくり」「双子?」などと話している。
どうやら、お客さん達の目線は散乱した料理からエルザ達に映ったようだった。
すると、お店の奥から、またエルザにそっくり人と同じような服をきた少し小さな女の子がやってきた。
「ちょっと君ら、お客さんの邪魔だって!こっち来てくれる?」
「えっ、ちょ、わっ!」
「ほら、ノエルもこっち!」
「い、痛いー!髪引っ張るなやA…!あたし自分で歩けるよ!」
来られるかと聞いたわりにはズルズルとあたし達を問答無用で引っ張っていく少女。
数人を一気に引っ張れるなんて、とてつもない怪力の持ち主なのだろう。
カウンターのさらに向こう、おそらくスタッフのスペースであろうお店の奥に着くと、少女はやっと少女は手を離してくれた。
すると、少女はエルザにそっくりな人と何やら話(説教?)を始めた。
「もう!あんな所で料理散らかしたりしたらダメでしょノエル!」
ノエルと呼ばれたエルザにそっくりな人が、少しシュンとした顔で返す。
「ご、ごめん…でもあたし料理苦手なんやもん!運ぶくらいしかできへんよ!」
「確かにあんたの作るのは何故か、どうやっても物体Xになっちゃうけど、
それはお客さんに出しちゃダメ!クレイグまだ帰ってきてないんだから!」
「うっ…」
年下に説き伏されるノエルさんは、さながら無邪気な子供のようだった。
しかし…
「どうしても、私が怒られている気がするんだが」
「…あはは」
エルザも私の思っていることと同じことを思っていたようだ。
すると、ノエルさんを、叱咤していた少女がこちらに顔を向けた。
こちらへ向いた少女の目は、エルザへと釘付けとなる。
「…」
「…」
「ぎゃーっ!!ノエルが2人!!」
エルザと少女が数秒見つめ合った後、少女は大声を上げた。
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作者名:れーな | 作成日時:2014年7月20日 23時