はじめてのお祭り 4 ページ36
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「やだよ、普通に食べれる」
『だめ。
手繋いでないと俺が不安なの。ほら』
渋々口を開けてわたあめを口に含む。
「んふふふ、美味しい」
『Aちゃん、美味しそうに食べるね。
可愛い』
「もう可愛い言いすぎだから笑」
『だってほんとのことだし。
ほら、あーん』
結局全部餌付けのように
わたあめを与えられて
「美味しかった」
『お粗末さまでした』
綿あめでべたべたになった
指を舐める紫耀が
さっきの情事を思い出させて
顔が熱くなる。
『なぁに、顔赤いけど?』
「気のせいです」
『帰ったらね?』
全部お見通しなとこが悔しい。
すると、ヒューという音ともに
上がった花火が空で綺麗に広がった
『わー、やべー』
「きれー」
肩に寄りかかると
繋いでる左手を口元に持っていって
ちゅっと薬指に触れる紫耀。
『……ここで言うのもあれだけど。
Aちゃんとの将来のこととか
考えてるからちゃんと』
「うん、ありがと」
『好きだよ』
「私も好き」
『こんな幸せな花火初めてだわ』
「私もだよ?紫耀とだからかな?」
二人でいれればどんなことも幸せだね。
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作者名:凛 | 作成日時:2020年7月11日 23時