はじめてのドライブ 2 ページ17
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運転席に座った紫耀は
にこにこしながらこっちを見る。
『シートベルトした?』
「あ、まだ……ん?どこだ?」
『んふふ、こっち』
私の体に乗り出すようにシートベルトを引っ張り出す紫耀。
『顔真っ赤。
反応がいちいち可愛いんだよな、Aちゃん』
一瞬だけ触れた唇。
『はい、これで大丈夫……
なーに?その顔。足りないの?』
「え、あ、恥ずかしくて……」
『そろそろ俺からのキス慣れて笑
まぁ俺もAちゃんからされたら
ドキドキしてやばいけど』
ニヤニヤしながら
自分のシートベルトを締める紫耀のほっぺたにキスすると
『うわっ』
と大きな声。
『なんかもう既に俺心臓痛いよ』
「私だって……」
『もう今日は不意打ちやめよ?』
「うん、そうしよ……」
一旦落ち着かせてから出発した車内は
紫耀セレクトの音楽がゆったり流れてる。
運転してる姿かっこいいなぁ
横からじっと見てると
『視線すごすぎですよ、お姉さん』
苦笑いの紫耀
「かっこいいんだもん」
『ありがとうございます。
あ、Aちゃん。右手出して?』
素直に出すと
ハンドルを握ってるはずの左手に包まれた。
『ごめん、キスできないから手だけ繋がせて』
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作者名:凛 | 作成日時:2020年7月11日 23時