1000ヒット記念の番外編、続きです。 ページ13
まずい、まずい。これはほんとにまずい。
私はもう死んでいるんだ。彼女には会ってはならない人間だ。
「A・・・・・・な・・の?」
彼女の手が震えている。だめだ、ここは何としてでもしらばっくれなきゃ。
私は彩から一歩離れた。
「すいませんが。人違いです。」
私の言葉に彩がはっとした。そりゃそうだ、死んだ人間がここに居るなんてあまりにも非現実的すぎる。
「ご、ごめんなさい。友達とよく似ていたから。・・・・ごめんな・・・さい・・ね。」
途切れ途切れの言葉を繋いでいる彩の口は下唇を噛みしめた。目にはうっすらと涙が浮かんでいる。
「・・・あれ・・、なんでっ・・ご、ごめんなさい!すぐに収まるからっ!」
そういっったが彩の涙は一向に収まらない。私の心がきゅぅっと締め付けられた。
「彩ッ!」
私は精一杯彩を抱きしめた。我慢ができなかった。
泣いている親友を見て罪悪感が生まれてしまった。他人を装うなんてできなかった。
「ごめん、ごめん!先に死んじゃって、彩を悲しませて、本当にごめん!」
「・・・・・・・・A・・・。やっぱりAだったの・・・。」
ふふっ微笑む声が聞こえた。彼女も私の背中に手を回して思いっきり抱きしめてくれた。
いつの間にか私も泣いていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「・・・・やっと来ましたかAさん。私、かれこれ15分は待ちましたよ。」
「あはは・・・すいませnって、そんなに待ってないじゃないですか。」
水族館の入り口付近に待ち合わせていた鬼灯さんと合流。スタンプカードの半分を手渡した。
「・・・・・・なんだかご機嫌ですね。何かあったんですか?」
「ん?いえいえ・・・・ただ・・・・
伝えたいことは死ぬ前に伝えて置いたほうがいいですね。」
「?」
首をかしげる鬼灯さんを見て、私はにぃっと笑った。
「さぁ、スタンプ渡しに行きましょうか。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『今だから言うね。・・・・私、あなたのこと好きだった。』
『でも、言ってしまったらこの関係で居られなくなるだろうから、ずっと黙ってたの。』
『そうしたら、貴方は死んじゃうし・・・・・自分がとても不甲斐なかったわ。』
『・・・・・ねぇ、Aは・・私のことどう思ってた?そういう対象として見れた?』
・・・・・・私は――――――――
11話ですよ、ありがとうございます皆さん。→←1000ヒット記念に番外編を・・・・・。
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ぺろぺろちーの - コナン、、、 (2020年1月13日 15時) (レス) id: 5cded3a51b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆめ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hasake/
作成日時:2018年5月29日 23時