【黒子のバスケ】少女は少年に恋をした【赤司征十郎】

すれ違う想い ページ24

手当てをしてもらった手を見ながらボーっとしている。
家に帰ってもなお、手にAの冷たい手の感覚が残っている。

緊張、かな？

青ざめた顔、緊張で冷たくなった手。
どちらも俺の事を心配してる証拠だった。

不謹慎かもしれないけど、とても嬉しいと感じた。

包帯がずれないようにぎゅっと手を握った。


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隣の奴と恋愛について話してたことを思い出す。
…普通男女でああいう会話ってしないと思うんだが…。


分かってたことだけど、全部当てはまった。


傍にいたい、傍にいて。


触れたい、抱きしめて、引き寄せて、


会いたい、


話したい、


一緒に居るとドキドキする＿＿＿＿？

そんなの、当たり前で、

隣の席に座ってるだけでドキドキして、
心音が聞こえてないか心配で………


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…いや、届けばいい。

この緊張が届けば、


君をどれだけ好きか、


どれだけ想ってきたか、


想っているか、


伝わるかもしれないだろう？


何年たっても消えない、募るばかりのこの想いを、


早くどうにかして欲しい。


つらくて、苦しくて、不安で――、
でも、確かに君の事を思ってる時は幸せなんだ。


こんな感情、君にしか抱いたことない。


「A、好き。」


言いたい。
言ったらどんな顔をするんだろうか。
どんな風に思って、
どんな風に＿＿＿＿


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『だから、赤司君とは何でもありません。』


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『わ、私は、』


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『私は彼に何の感情も抱いてません。
話したいともなんとも、…思わない。』


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『何？思い当たる人でもいたの？』


『いなくも、ない？』


・


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『今学級長が思い浮かんだ奴当てみようか？』


『＿＿＿だろ？』


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『……さぁ。』


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君は、この感情を誰に向けているの＿＿＿？

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