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美しく儚い夢 ページ10

「今回は首領が居座っていなかったので問題無いのですが、次回は有りませんよ」



「だから、さ

首領が居ない事を見据えていたからだからこそなのだよ

___其れはそうと、君に用が有って来たのだよ」



太宰さんは大量の資料を私に見せ付けた。

___まさか。



「察して貰っている様に、君に此の資料の仕事を頼みたい」



残念乍、私には補佐も秘書も居なくてね、と嗤い云う太宰さんに怒りを覚えた。

此の人はどれだけ私を邪魔したいのだろうか、と思い乍も受け取る。


こうなっては仕方ない、此の人は簡単に引いてくれる様な人ではない。

ぐだぐだ反論するよりも、早急に此の三桁はゆうに超えている資料を終わらせた方が疾い、と考えた結果だ。

 

「貴方の部下は相当頭を抱えているでしょうね」



「私は此でも優しい方なのだよ?

嗚呼、でもあの部下は除いて、ね」



あの部下、と云うのは僕君の事を指しているのだろう。

少し乍も、僕君に同情する。



「___嗚呼、そうですか

残念乍、私は此から急用が在るので、お早めに退室を願います」



「其れは残念だ

私も君に迷惑を掛けるような男には成りたくないので失礼するよ」



そして、太宰さんは扉の向こうへ去って行った。



「___A」



私を、呼んだ。



「___何ですか」



問う。



「______否、何でも無いよ


ではまた会おう」



太宰さんは、応えなかった。

只、少し表情を歪めるだけだった。



私が独り取り残された首領室は、自棄(やけ)に静寂だった。

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アルパカはむはむ(プロフ) - れたすさん» すいません、修正します! (2017年3月22日 20時) (レス) id: aa53b83762 (このIDを非表示/違反報告)
れたす(プロフ) - 苗字と名前がおなじになってますよ! (2017年3月22日 20時) (レス) id: c8875f112f (このIDを非表示/違反報告)
舞花 - オリエンス★さん» 誤字報告有難う御座います!よく間違えてしまうんですよね......(+_+)すいませんでした、修正します! (2017年2月26日 21時) (レス) id: be55d2a0f5 (このIDを非表示/違反報告)
オリエンス★ - あの、姐さんの名前ってこうようですよね?28ページの11行目、ルビがくれはになってますよ? (2017年2月26日 19時) (レス) id: 45aae5d70b (このIDを非表示/違反報告)
舞花 - 続編出来ました!皆様、沢山の評価、お気に入り有難う御座います。今後とも宜しくお願い致します! (2017年2月25日 22時) (レス) id: be55d2a0f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルパカはむはむ | 作成日時:2017年2月17日 19時

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