【文スト】ただ、みんなを支える為だけに (ページ14)

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十三ページ14

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敦「ま、まだ買うんですか？」

只今与謝野さんと買い物中！
私も荷物は持ってるけどね。

与「落とすンじゃないよ？あ__そういえばA、これ、あげるよ」

そう言われ、貰ったのは少し太めの黒ネクタイ。
質がいいせいか、ちょっと値段が高い

「えっ…！高いのに、いいんですか？」

与「いいんだよ。妾も新しいネクタイを買ったんだ。Aのそのシャツ、何か寂しいと思ってねェ。似合うと思うんだが、いらなかったかい？」

「い、いえ！とても嬉しいです！ありがとうございます！やった…！与謝野さんと一緒…！」

早速私はネクタイを付けて、それを見つめる。
与謝野さんのは普通の細いやつで、私のは太めのやつだけど、お揃いみたいな感じで嬉しい。

頬が緩む。

与「少し休憩しようか」

敦「はぁ～休める～」

「何か飲み物買ってきましょうか？」

与「それじゃあお願いしようかねェ。妾ァ何でもいいよ」

敦「僕はお茶でいいです」

そして、近くの自動販売機に行く。
ピッ、とお茶のボタンを押して、二本ペットボトルを買った。

戻ろうと一歩足を踏み出した時、誰かに裾を引っ張られ、後ろを向くと、和装の子供____って、

「鏡花…！？久しぶり！どうしたの？こんなところで」

泉「A…」

「ん？あっ！そうだ！さっき可愛いストラップ買ったの。はい、お揃い」

泉「可愛い…！」

鏡花とは私がポートマフィアを抜ける少し前に仲良くなった。

久しぶりに会った鏡花は、どこか悲しげな顔をして私の名前を呼んだ。
鏡花はいつもそんな顔をしていたけど、今はそれよりも悲しそうで、さっき買ったストラップをあげた。

一つ買ったらおまけでもう一個貰ったから、ちょうどよかった。

「…急に居なくなってごめんね」

泉「…寂しかった。優しくしてくれたの、Aと紅葉くらいだったから…」

「紅葉さん、鏡花のこと好きだもんね」

泉「……じゃあそろそろ…話せてよかっ『何を帰ろうとしている、鏡花』…っ…！バイバイ！」

『___夜叉白雪』

「…！」

去ろうとした鏡花の携帯に着信がはいる。
顔を青くした鏡花は走り去ろうとしたけど、電話越しの声で夜叉白雪が発動された。

油断した。
電話越しの声は私には聞こえないから、発動されたのが分からない。
向こうも多分、私だとは分かってない。

しかも鏡花だったから、気が緩んでた。

能力発動が間に合わない…！

泉「ごめんなさい…ッ！」

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