25話 ページ27
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敦は国木田に差し出された写真を見る
「こいつに遭うな。遭ったら逃げろ」
写真には、黒髪で黒い外套を着た男が写されていた
写真からでも伝わってくる危険な雰囲気
「この人は____?」
「マフィアだよ」
敦の隣から太宰が顔を覗かせる
その後ろにはAが立っていた
「尤も、他に呼びようがないからそう呼んでるだけだけどね」
写真に写っている男について、Aが説明をした
「港を縄張りとして活動してる、ポートマフィアの狗だよ。確か名前は芥川龍之介。マフィア自体黒社会の暗部のさらに影の様な危険な連中なんだけど、その人はとても強力な異能を持ってるから、対処ができないんだよ。太宰さんの異能を盾にしながらで戦うのであれば少しは楽になると思うけどね」
「ああ。俺でも____奴と戦うのは御免だ」
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場所は変わり、ヨコハマ内の交番付近
ゴホゴホと咳をした男が大きな鞄を持って交番の中に入った
「ゴホゴホッ……道に鞄が落ちていました。遺失物かと」
「ああ、落し物ね」
交番の人は書類を取り出し、対応をしようとした
その時、もう一人が何かに気が付いた様だ
「おや?あんたどっかで……」
「____流石、もう看破なされたか」
男の着用していた黒い外套から、糸の様に何かが飛び出す
いや、外套から生えている?伸びている?の方が表現としては正しいのか?
それを見た軍警はやっとその男の正体に気付いた
交番の中の張り紙には、男と同一人物の顔が載った張り紙もある
「やはりこの街の軍警は頗る優秀だ」
用事を済ませた男は交番から去った
入れ違いで入る様に女が交番に入っていく
女が交番の中に入った時だった
「ひぃ!!」
中には二つの酷い死体
女の驚き様に他の人達も集まってくる
女が入れ違いで見た男に向かって叫んだとき
____ピッ
____ドカンッ
大きな爆発が起こった
男は携帯を手に取り、どこかに連絡をする
「終わった。次は?」
________
探偵社内
「心中は〜一人では〜できない〜」
謎の曲を歌う太宰
ヘッドフォンをつけてソファに寝転がっている
「オイ邪魔だ。除け」
ヘッドフォンを奪いそう云った国木田
太宰は「天の啓示待ち」と意味のわからないことを云ってまた何かを聞き始めた
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