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何してるんだ? ページ5

ジョージの目は吊り上がっていて、彼が怒っているのは火を見るより明らかだった。

フレッドはジョージの表情を見て、今自分が何をしようとしていたのかを思い知らされた。

ジョージはそのままフレッドの手から小瓶を奪って床に叩きつけた。


「フレッド!お前何を!」

「あー…ジョージ、これは違うんだ」

「何が違うって?」


このままでは殴り合いに発展してしまいそうなほどの勢いだ。


突然ジョージが犯人してきて、困惑していたAだったが、オロオロしながらもジョージに話しかけた。


『ジョージ、あの、今呼びに行こうとしてて……今日、バレンタインデーでしょう?そのチョコ、貴方のだから良かったら———』

「いらない」

『えっ』

「おいジョージ……!」

「フレッド、話があるから来い」


Aがその場に立ち尽くしているのも無視してジョージはフレッドを引っ張って行った。流石にフォローをするべきだと考えているフレッドは必死にもがくが、ジョージは離さない。

廊下に出るとジョージはそのままフレッドの胸ぐらを掴み上げた。


「フレッド。お前今、何しようとしてた?」

「……分かってるから止めに来たんだろ?……俺たちが発明した、あの惚れ薬を盛ろうとした」

「なんでそんな事を?フレッド、何度も言ってるが、Aが俺の告白を受け止めてくれるかどうかは彼女の意思だ。俺たちじゃ曲げられない。薬で彼女の意思を曲げるなんて言語道断で———」

「ジョージ!お前には分からないさ」


フレッドが今にも泣き出しそうな声で言ったので、ジョージは思わず胸ぐらを掴んでいる手を緩めた。


「俺も…俺も彼女が……Aがきっと好きだ。でも、先に好きになったのはお前で…お前が大事だから……幸せになって欲しくて……だから、諦めたかった」


忘れようと思っても、彼女への想いは日に日に増していった。


「Aがジョージに惚れれば、諦めがつくと思った。彼女が誰かのものになれば、きっと忘れられるって。でも……確かに…ジョージの言うとおり、今回のやり方は、Aの意思を尊重出来てない」


ジョージの手の力が完全に抜ける。
と同時に、フレッドはそのままズルズルと腰を落としていき、しゃがんで頭を抱えた。


「俺は……彼女を好きになる資格がない」

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ひな(プロフ) - まじ愛してますこの2人続き待ってます🥲 (2月5日 16時) (レス) @page17 id: ace5d13a98 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 好き好き好きです (9月10日 10時) (レス) @page16 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 灰さん» ありがとうございます^ ^この後の双子がどんな反応をするのか…!! (9月3日 19時) (レス) id: f78adbc1d3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新ありがとうございます。ライバルの登場で双子がどうするのかワクワクドキドキ、楽しみです^ ^ (8月24日 8時) (レス) id: aeb9b27ec4 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - Aliceさん» ありがとうございます^ ^双子に愛される夢主羨ましすぎますね……! (2023年3月10日 0時) (レス) id: 71ed0c2205 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らら | 作成日時:2023年3月6日 17時

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