超人ちゃん【9K】 (ページ41)

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さーてぃないん。ページ41

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須貝「どうしたん？」

『これ、もしよかったら皆さんにと思って』

クーラーボックスを軽く揺らすと、駿貴さんは振り返ってチームメイトの方たちに叫んだ。

須貝「差し入れでーす！そっち持っていきますねー！」

「おー！」、「なになにー！」と返事が返ってくる中、駿貴さんはフェンス越しに指をさした。

須貝「俺よりもAちゃんからもらった方が嬉しいやろうからこっちおいで」

フェンス越しに一緒に歩きながら他愛もない会話をしていた。

須貝「なに持ってきたん？」

『ガリガリ君です』

須貝「俺、めっちゃ好きやわー」

『そうなんですか？
私はパピコの方が好きなんで、後で食べようと思って1個持ってきちゃいました』

須貝「なら後で一緒に食べるかぁ」

そこでフェンスが途切れ、額をぐいっと拭った駿貴さんの笑顔がしっかりと見えた。
そこに残る汗でさえも輝いてみえた。

肩がふわりと軽くなった。
駿貴さんがクーラーボックスを持ってくれたのだ。
彼はスタスタと歩きベンチへとそれをおいた。

須貝「ほい、この子からの差し入れでーす」

『あ、こんにちは。
暑いかと思ってアイス持ってきたので良かったら…』

「ありがとねー、もしかして須貝のこれ？」

その人は小指を立てていた。

須貝「誰彼構わずそう言うこと言うのやめましょうって。
会社のメンバーですよ、うちの社長のお気に入りなんで、手出すとか無しで」

周りの人達はアイスを受け取り感謝を述べながらも、駿貴さんをからかうことは忘れない人達だった。

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