【浦/島/坂/田/船】私の彼氏さん。【短編集】

あの人の隠し事【志/麻】 ページ39

私だけでなく、女子には必ず隠し事があると思う。



特に体重なんて、必ず隠したいもの。


自分に自信のある人でなければ、身体測定が終わった後に何キロだったかなんて言う訳がない。


そう、言う訳がなかったんだけど…





「よ！体重増えとった？」

「うわ、月崎かあびっくりした。って、そんなの言う訳ないじゃん！」

「うわってなんやねん。…おりゃっ」



そう言って隣の席の月崎 志麻は私の手から、体重が書いてある紙を奪い取った。



「ちょ、返して！！」

「やーだね、ってお前たいじゅ…」

「わーーー！！！うるさいうるさい！！」



触れられたくなかった所を見られてしまったみたいで。

運が悪かった。



それ以来、その体重をやたらとバラされそうになった。
私が体重を知られたくないのをいい事に、こき使われるようにもなった。




「なあなあ、宿題見せてや」

「えぇ、自分でやりなよ…」

「ふーん、じゃあお前のたいじゅ…」

「わかったわかった！！はい！！どうぞ！！！」



ありがとさん、と言ってニヤニヤしている彼の事なんて、好きでもなんでもない。

…勝手に心臓がいつもより速く動いてるだけ。


なんでこんなに顔が熱いの、




…


数日経ったある日。

授業が終わり、席を立とうとするとまた月崎に話しかけられる。



「お前って好きな人おらんの？」

「いや、わかんない…」



珍しく小声で尋ねて来たのでどうしたのかな、と思っているとなんだか月崎が不機嫌そうになって。



「ふーん、あっそ。気になる人おるんやったら誰か教えてや。」

「え、なんで？！やだよ！！」

「言わんかったらあの事バラすで？」



こいつは悪魔か何かか。

言える訳ないじゃん、月崎が気になるかもしれないだなんて。




私が少しボーッとしていると、月崎が先生に呼ばれ、「後でまた聞くからここ居れ」と言ってどこかへ行ってしまった。







…告白の決意を固めるべき？



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閲覧ありがとうございます( ´艸｀)

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