【浦/島/坂/田/船】私の彼氏さん。【短編集】

せんぱいこうはい。【と/な/り/の/坂/田/。】 ページ3

いきなりですが、年上の人と年下の人と同じ歳の人、どれがタイプですか？
私は ＿＿＿＿＿＿＿＿


…


出会ったのは文化祭。
私の学校では、４月の初めに文化祭がある。

新しいクラスの人や、１年生は知らない人も多いだろうし、場所も覚えるという目的らしい。

だ け ど 。


２年生は１年生と一緒に文化祭を回らなければならない、という決まりもある。

学年は違うけど同じクラスの同じ番号の子と回る、たとえ男女ペアだとしても。


つまり３年生にならないと自由に友達とは文化祭を回れないということ！

私は２年生だから、今年は１年生を案内してあげる番。
人見知りだから、これだけが嫌で嫌で仕方なかったのに…今年も文化祭がきてしまった、、


「２年３組、１年のクラスに移動するぞーー」

そんな先生の声で更に嫌気がさす。


…

私のペアの子は男の子だった。

そんな彼の名前は、坂田 優くん。
明るくて、関西弁を使ってて…

人見知りな私に優しく対応してくれた。

どっちが先輩なんだ、って感じだったけど、とてもいい子で、なんだか後輩ができたみたいで、嬉しかった笑



普通に案内して行きたいところ聞いて、一緒に甘い物食べて、お化け屋敷入って、廊下走って怒られて…

なにごともなかった。だけど、

デートみたいで楽しいな、なんて思ったことは秘密。


…


それから廊下とか、集会だとか、委員会だとかで会うと手を振ったり、少し話したりするようになっていた。

その度にきゅんってなる胸や、速くなる鼓動を聞いて、私は坂田くんのことが好きなんだなって思った。

でも、私は坂田くんがモテモテなことを知ってる。好きな人がいることも知ってる。

だから邪魔にならないように、私からは話しかけないんだけど、


「あっAせんぱい！こんにちは！！！
今日の放課後、勉強教えてくれませんかーーー？？泣」


そうやって話しかけてくるから


「こんにちは〜いいよ、また図書室でね笑」


どうしても


「やった！！楽しみに待っときますね！！それじゃ後でーー！！」


自惚れちゃうじゃん…

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