【マフィア松】マフィアさんは社畜ちゃんにデレデレらしい (ページ35)

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部屋に入った途端こいつがいるとは思わなかった

「……Juicy？」

「……ジュシー……だよな？」

今、俺らの目の前で口を開けて笑っているやつは

まぎれもなく俺達の弟だった

「おい！ジュシー！戻ってこいよ！」

オーソは嬉しそうにしているが

……何かが違う

「……ジュシーって誰すか？」

「……え？」

「……いや、お前の事だよ！」

ジュシーはじーっとこちらを見て

口を動かす

「……僕の名前は十四松でっす！その…ジュシーって言う人はよく分からないっす」

「…………まさかっ！」

〔そう……そのまさかだよ〕

通信機からいきなり男の声がした

こいつは間違いない……東郷だ

「……俺の弟に何しやがった」

〔そんなに怒るなよ……まぁ記憶を消しただけさ〕

「……テメェ」

〔ちなみに君の弟二人もね〕

どうやらここにイッチーとトッドもいるらしい

〔感動の対面だ！……楽しんでくれよ？〕

通信機が切れたと同時にジュシーの目つきが変わった

「……一松兄さん……お願い」

すると背後から気配を感じた

俺たちは素早く避ける

「……ッチ、外したか」

「……イッチー？」

「あ？ちげぇよ……俺は一松」

こっちも忘れてるみたいだ

「……トド松うまくいってると思う？」

「分かんない！」

トッドはチョロの相手をしているのだろう

……手を出しづらいな

「……オーソ、催眠針はあるか？」

「え？あるけど？」

「隙ができたら打ってくれ」

「……roger that」

俺は二人から距離を取り、素手でやる事にした

「……へぇ～、そんな余裕あるの？」

「あっはぁー！殺しちゃお♪」

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