第8話 ページ10
気付けば辺りはオレンジ色に染まっていた。
スケッチブックにはいろんな表情の赤也が描かれていた。
ピロン♪
(あ、お母さんからだ。)
『ごめーん!今日迎え行くの遅くなるから待っててー(´・・`)』
『わかった。待ってるね。』
そう返信し、携帯をしまう。
(まだ時間あるし、ちょっと外行こうかな・・・。)
もちろん向かう先は1つだ。
〜テニスコート〜
「最近赤也のやつやけに調子がいいな。」
「あぁ、やっぱ彼女の影響かのぉ?」
「彼女だと?たるんどる!」
「あ、真田。あの子だぜ、赤也の彼女。」
ブン太の指さす方をみんな一斉に見る。
「あれ?真瑚先輩じゃないッスか!部活見にきてくれたんスね!」
真瑚がいることに気づいた赤也が駆け寄ってくる。
「うん、さっきの体育で宣言通り1番になってたからね。ちょっとご褒美あげようと
思って。」
「ちゃんと見ててくれたんスね!超嬉しいッス!」
「・・・赤也のやつ、随分と幸せそうじゃのぅ。」
「あぁ、楠木さんにぞっこんだなありゃ。」
「赤也に先越されるなんて・・・。」
「まぁそう気を落とすなよジャッカル。」
がっくりと肩を落とすジャッカルをブン太が励ますのだった。
・
*
・
部活がおわり、赤也はブン太と話し込んでいた。
「なぁ赤也。楠木さんとどこまでいったんだよ?」
「どこまで?まだ付き合ってないッスけど?」
「はぁ?お前あんなに楠木さんと仲良さそーに喋ってたじゃん!ジャッカルのやつ
ショック受けてたぜ!」
「マジスか!でもまぁ、そのうち告ろうとは思うんスけどねー。」
「いんじゃね?さっさと告っちまえよ。」
「そんな簡単に言わないでくださいよ!フラれるのが怖くて・・・。」
「お前あんなにギャルみてぇな子達と仲良かったのに今更なに言ってんだよぃ!」
「あいつらは遊びッスよ!俺こんな真剣に誰かに恋するの初めてなんです・・・。
だから、もしもって考えると怖くて。」
「それほど楠木さんに真剣なんだなお前。でも赤也、楠木さんはお前と話してて
すげー幸せそうだったけど?」
「そうッスかねー・・・。」
「あぁ、俺はいけると思うぜ?・・・頑張れ。」
「丸井先輩・・・!」
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りこ(プロフ) - キングアイさん» ありがとうございます!ちょっと急いで書いてたんでシロ花とかと比べて心理描写とか背景描写が適当なとこあったんですけどそういっていただけると嬉しいです! (2017年4月23日 17時) (レス) id: 15a9a13b29 (このIDを非表示/違反報告)
キングアイ - 今回もすごく面白かったです。泣きました。次回作、楽しみにしてます。頑張ってください (2017年4月23日 14時) (レス) id: 35ce0102ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱいん。 | 作成日時:2017年4月11日 23時