15:予感 ページ6
大広間で薔薇を髪につけてはしゃいでいた真緒から手紙をもらったドラコは、ふと思った。
(こんなに夜遅くに届くってことはーー一…)
夕食後に手紙を書いて出したのだろう。
内容的にも、先程の嬉しそうな真緒の顔が思い出されるくらい高揚した文章だ。
薔薇の花をプレゼントされるのに憧れていたとは、可愛いところもあるじゃないかと思っていたが、夜に出歩いたと気付くと、心配の気持ちの方が上回り始めた。
(明日の朝、きつく注意しておかないとーー)
ただでさえ女の子で、しかも元スクイブでーーそんな彼女が夜にふらふら一人で歩くなんて、言語道断だ。
ドラコは手紙を大切に畳んで仕舞い込んで、布団に潜り込んだ。
だが、ドラコの心配は見事的中してしまった。
翌朝早く、談話室に呼び出された生徒達に寮監のスネイプ先生が伝えたのは�犧鯣媽古未�一人襲われた�甅猴漆�後の寮の外への外出は全て禁止�瓩箸いζ睛討世辰拭�
ドラコは胸の奥がざわざわとするのを感じた。
談話室を出て行ったスネイプ先生を追いかけて、「先生！」と大声で呼び止めた。
「何だね」
「その、襲われたのはーー誰ですか？」
「…グリフィンドールの、真緒・土御門だ」
目を見開いて固まったドラコをちらりと見て、スネイプ先生は再び歩き出した。
ドラコはその足で、医務室へと向かった。
マダム・ポンフリーの制止を振り切り、カーテンを開けた。
目の前に飛び込んできたのは、大きく目を見開いて恐怖の表情を浮かべている真緒の姿。
「嘘だろ…」
瞳から零れている涙までもが、冷たい石になっている。
怖かったに違いない。
(僕に、手紙を出そうとしたからだーー)
ドラコがずるずるとそばにある椅子に座り込むと、騒がしい音ともにカーテンが開けられた。
「真緒っ！！！」
涙でぐちゃぐちゃのジニー・ウィーズリーを筆頭に数人のグリフィンドール生がいた。
真緒に縋り付くように泣き出した彼女を見ていたドラコはふつふつと怒りが湧き上がってきた。
「…ウィーズリー。何で真緒を不用意に一人で外出させた」
「その場にいたら、させないわ！」
再び泣き出した赤毛の少女を一瞥して、ドラコはその場のグリフィンドール生のことも一瞥すると、そのまま医務室を後にした。
頭の中がぐちゃぐちゃだった。
�爐修鵑覆吠拔�を教えたいなら、この休暇があけたら試験勉強を教えてよ��
あの時の真緒の言葉が、聞こえた気がした。
fin.15
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エマ - ドラコが好きすぎます、、、これからも応援してます！ (2022年3月23日 17時) (
レス) id: 993b960046 (このIDを非表示/違反報告)
M.S(プロフ) - りの様)コメントありがとうございます！意地悪なところや不器用なところがありつつもカッコいいドラコを目指したいので嬉しいお言葉です。応援ありがとうございます、励みになります！ (2020年2月3日 0時) (レス) id: ff3e6ddaf7 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - はじめまして！めちゃくちゃマルフォイカッコいいです！応援してます (2020年2月2日 23時) (レス) id: 993ddb6aa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M.S | 作成日時：2020年1月16日 23時
