【最強メガシンカ】世界でいちばん頑張っている君に～～16th Sabotage～～【ポケモンXY特別編】 (ページ47)

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同調ページ47

【アラン視点】

Aのパフォーマンスは、一次審査で見せた不穏な陰は何だったのかと思うほど素晴らしかった。

「はぁ……安心したわ、何事もなく、いいパフォーマンスで終われて」

教官も心配しながら見ていたらしく、胸を撫で下ろしている。

「今回もまた進化したパフォーマンスだったわね。ストーリー性の次は音との同調ねぇ……」

「音との同調……ですか？」

教官は大きくうなずき、解説モードに切り替わった。

「音楽の変わり目で迫力ある演技をしたり、観客の歓声を演技に取り入れたりしていたでしょう？もちろん音楽の雰囲気に合わせた振り付けもそうね。親としてじゃない、一視聴者として、ゲリラ開催にもかかわらずここまでのパフォーマンスを見せてくれたことを称賛したいわ」

音を重要視したパフォーマンスか。確かに、音楽の変わり目で轟音を立てたり、アンコールを観客に向かって使ったりしていたな。よく考えたものだ。

教官と俺がAのパフォーマンスについて語っている間に、既に次のパフォーマンスが始まっていた。ニャスパーとユキワラシを連れたスピカという少女。どこかで見たような気がするな。前の大会にも出場していた可能性が高い。

スピカのパフォーマンスも悪くはない。それどころか、あっと驚かされるような演出が多く盛り込まれていて、凄まじい盛り上がりを見せたいいパフォーマンスだった。
しかし、Aには及ばない。何かが足りないのだ。Aのパフォーマンスを見た後に感じる、新世界を見たかのような圧倒と長く続く静かな興奮が足りない。スピカに限った話じゃない。スピカの次の少女も、その次もそうだった。
Aのファンだからかもしれないが、他とは違う感動を与えられるのは、カロスクイーンの器だということではないか。

今回もきっとAが優勝するだろう。そう思いながら、結果発表を待つ。

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【A視点】

やっぱりスピカはすごい。輝きの洞窟で特訓した結果なのか、ユキワラシのこおりのいぶきで発せられた雪の結晶の輝き具合が素晴らしかった。ニャスパーのひかりのかべで輝きを幻想的に反射させていたのも綺麗だった。
ファンサービスも豊富で、スピカの強みである観客を巻き込むパフォーマンスも健在だった。

控え室でモニターを見上げていると、いきなり扉が開かれた。

「いた！ Aさん！」

息を切らしたフードの青年がそこに立っていた。

「え、ミリップさん！？」