【文豪ストレイドッグス】国木田さんの奇妙極まりない幼馴染さん 第２幕！

演目５０余７つ目　気障な ページ7

「焔さんって、好みの女性のタイプってあるんですか？」
「ん？んー……基本的に好みは無いかな。一緒にいて楽しい人とか、この人なら大切にできるなーとか思った相手が好みかな」
「外見にこだわりは無いんですか？」
「ないない。だって、それって失礼じゃん。どんな女性でも綺麗だって云ってあげたいじゃん」

だから気障って云われるんだろうけどね、と笑っておくとユキは何やら考えているようだった。

「焔さん、今日だけ私のモノになってくれませんか……？」
「いいよ。でも人助けだけは見逃してくれる？」
「……はい！」



「マダム、荷物お持ちしましょうか？」
「あら、素敵なお兄さんだこと……じゃあお願いしようかしら」
「お安い御用で」

「お嬢さん、お母さんは？はぐれたの？」
「……ぅん」
「一緒に探そうか。ユキ、いいかな？」
「もっ、勿論！」

「一寸お兄さん……これなんて書いてあるか読んでくれるかい？」
「ここですか？」
「……あぁ、ありがとうねぇ。この歳だと目が悪くって……」

「焔さん……気障です」
「云ったじゃないか。それに、女性は大切にしないとね」
「でも……私のモノになってくれないんですか？」
「でーとだけど、僕は僕だからね。こればかりは仕方ない」

代わりにユキの指に指を絡めてあげると少しだけ許してくれた。恋人繋ぎってやつかな。

「焔さんの手……細くって素敵です」
「そーぉ？指細いし、女みたいって云われるよ」

事実、女だしね。

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