224話 ページ43
Noside
エース「うっわ…なにアレ……。」
4限目、1年生の魔法史では、生徒の大多数が窓に視線を向けていた。
視線の先には、ひとつの箒に2人乗りをしているAの姿が。
数秒後には校舎に突っ込んで、パリーーン!!!と音が響く。
その拍子に、授業をしていたトレインは頭を抱えて、しばらく自習だと言い残し、教室から去って行った。
途端に、教室はザワザワと騒がしくなる。
デュ「フィンズ先輩が2人!?一体どういう事だ…?」
窓の外を呆然と見るデュースは、混乱していて事の現状に理解が追いついていないようだ。
サバナ「お前ら知らねぇの?A先輩、魔法薬の影響でどういうわけか2人に増えたらしいぜ。」
ケラケラと笑いながらサバナクロー寮生が言った。
ユウは苦笑いを零して、A先輩大丈夫かな…。とグリムを抱える。
グリ「アイツも懲りねーヤツなんだゾ。」
グリムの言葉に、1年生は揃って頷く。
オクタ「クルーウェル先生が言ってたけど、魔法薬の性質上、時間が経たないと元に戻らないんだって。」
エース「ってことは、しばらくA先輩あのままってこと?学校潰れねえ?」
エースが発言するとともに、どこからか爆発音が轟く。
ユウ「うーん、どうだろう……。」
1年生が話していると、廊下からドタバタと騒がしい音が聞こえてきた。
そしてガラッ、と扉が開くとともに、そこに姿を現したのはボロボロのAであった。
『………あ、教室間違えた。』
と言いながらもズカズカと教室に入って来ては、ユウたちを見つけると手をヒラヒラと振った。
ユウ「A先輩、今度は何したんですか?」
ユウが聞くと、Aは教卓の上に堂々と座って答えた。
『いやさ、俺って2人に増えたじゃん?この状態で魔力同時に込めながら、箒に2人乗りしたらどうなるんだろうって思って。』
案の定校舎にぶち込んだ。と通常運転のAに、ユウはもはや苦笑するしかなかった。
エース「それで?もう1人のA先輩はどこ行ったんすか?」
エースが聞くと、Aはさあ?と肩を竦めた。
『センセーに追われてる時にはぐれちゃった。今頃、サバナクロー寮に穴でも空けてるんじゃない?』
エース「いやなんで?」
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桃(プロフ) - イグニコールめためた面白くてゲラゲラ笑ってましたww小説でこんな笑ったの初めてですw応援してます! (5月17日 0時) (レス) @page4 id: 6a25fafd93 (このIDを非表示/違反報告)
怜央(プロフ) - オルト君がオバブロするのもすごいのにカーチェイスで戻すなんてさらにすごい…。やっぱり、作者様の脳内は私の考えなんて足元にも及ばないほど面白いですね。好きです。 (2023年4月6日 21時) (レス) @page46 id: 8acdf4d0f3 (このIDを非表示/違反報告)
ただの一般人 - オクタ回収…。す…すげぇや姉貴…(?)(小並感)自分のペースで、どうか無理だけはせず…。ツムツム頑張ってください! (2023年4月6日 1時) (レス) @page45 id: 3f9059dfb5 (このIDを非表示/違反報告)
ポラリん。(プロフ) - オクタ回収出来たんですか!? ヴァネッサさん出たけどオクタ未だゼロです、、頑張ってください! (2023年4月5日 3時) (レス) @page44 id: 7cbb01627a (このIDを非表示/違反報告)
hareotomiya0108(プロフ) - ツムツムなら仕方ないですよね頑張ってください! (2023年3月31日 3時) (レス) @page42 id: cc5d6355d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トマトマヨトマメトマト | 作成日時:2023年3月22日 12時