放送委員2 ページ7
校庭の真ん中から、見慣れた校舎を眺める。
もうこの景色ともお別れ。
楽しかった学校生活も、
あいつとの思い出作りも。
昨日、絶対言わなきゃって思ってたのに、やっぱり言えなかったな。
そうしたらすっぱり名残惜しさも捨てて出てこようと思ったのに。
いざ離れるとなると寂しくて、やるせなくて。
それにあいつのことがどうしても忘れられそうになかった。
「…好きだったよ、おそ松」
その呟きは届くはずもなく、砂を舞い上げた風によって運ばれていく。
…行こう。あいつの事を思い出して、泣きたくなってしまう前に。
そう思って足を踏み出した。
『___________Aッ!!!』
突如校内にかかった放送で聞こえたのは、思い出すまいと忘れようとしていた張本人の声。
…どうしていつも、あんたは…
私の邪魔ばかり…
『何勝手に出ていこうとしてんだよ!!
この俺が何も言わずにさよならするとでも思ってんのか!!』
…やめて。やめてよ。
せっかくこの気持ちを押さえ込んできたのに。
泣かないようにしようって覚悟してきたのに。
『さっきまでフツーに一緒にいたくせに、黙って立ち去ってそのままバイバイか!?ふざけんなよ!!
そんなに俺のことどうでもいいのかよ!?』
違うよ。
大切なの。
好きなの。
だから言いたくなかった。
『俺はそんな小せぇ人間じゃねぇ!!
大切なやつの転校なんざ、笑ってお別れできるくらいの心構えはいつだってできてんだよ!!』
目から溢れ落ちた滴が、地面に点々と染みを作る。
…もう、駄目だ。
やっぱり自分の気持ちに嘘はつけないね、おそ松。
あんたの言う通りだよ。
『転校だか何だか知らねーけど!!
俺に黙って出てくとか許さねぇからな!!
最後に笑った顔ぐらい見せやがれ!!』
私は放送室へと駆け出した。
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あお - おそ松兄さん…剣道部のがかっこよかったです!私は過去に体育委員と放送委員やってたので大好きなおそ松兄さんで見れて幸せでした! (2018年4月4日 23時) (レス) id: 7457b0c918 (このIDを非表示/違反報告)
風が凪ぐ - 私もリクエストいいですか? (2017年9月1日 19時) (レス) id: 6255028c97 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっきー大魔王 - リクエストいいですか? カラ松で陸上部でお願いします! (2017年8月22日 22時) (レス) id: b15a1e4066 (このIDを非表示/違反報告)
闇月ゆう(プロフ) - この作品今日知って一気読みしちゃいました!英語部の英文訳したら確かにドキッってきますね!!もう全松イケメンすぎて死にそうです… (2017年8月20日 10時) (レス) id: 37c43119a0 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりんねこ@午後ティーを午前に飲むアホの子(プロフ) - 吹奏楽部員としては嬉しいものでした!ありがとうございます。 (2017年8月20日 9時) (レス) id: 58666363fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤沢 | 作成日時:2017年7月28日 22時