飼育委員…一松 ページ22
「欲しいのか?えぇ?
この美味しそうなニンジンが欲しいんだろ?」
ウサギ相手にS Mプレイを展開する私の相方。
その光景は、はたから見ればただの奇人だろう。私にはもう見慣れたことだが。
「…一松。気持ち悪いよ」
「あぁ?もしかしてお前もこのニンジンが…」
「いいから働け」
「うっ…」
私のストレートな物言いが良かったのか、胸のあたりを押さえてグッと親指を立てる。
そんな変人を無視して私はウサギ小屋の掃除を始めた。
一体何故こんなことになったのか。
数ヶ月前の委員会決めで、私は単純に動物が好きだからという理由で飼育委員になった。
普段無気力なこいつが飼育委員になって、なんだ、好きなのって猫だけじゃないのかと思ったら、仕事初日からこの調子。
S Mプレイだけでも変かもしれないがそれをウサギに強要するのはさすがにヤバいだろう。
まぁそんなやつを好きになる私もヤバいのかもしれないが。
「一松、仕事してよ」
「えぇ…めんどくさい」
「ちゃんと仕事するまでニンジン没収」
「あっ、ちょ…」
一松の手からニンジンを奪い取る。
一松は「ニンジン…」と私の手の内のニンジンを見つめた。
あれ、なんかウサミミが見える。
魔が差した、というべきだろうか。
「…欲しいのか?」
「…は、?」
自分でも何をやっているのかよくわからなかった。
「欲しいのかぁ〜?ええ?
この美味しそうな栄養満点のニンジンが欲しいんだろ?」
私のS口調にMスイッチが反応したのか、
「…ほ、欲しい…!」
若干イキイキして正座する一松。
あれ、なんだこれちょっと楽しいぞ。
「欲しい…?ください、だろぉ?」
「く、ください…!」
「くださいぃ!?
私のような飢えた豚にご褒美を与えてください、A様…だろ?」
「私のような飢えた豚にご褒美を与えてください、A様ァ!!」
「A様〜!」
「A様〜!!」
「お手てにくださぁい!!」
「お手てにくださぁい!!」
「あぁもう早くちょうだぁい!!」
「あぁもう早くちょうだぁい!!」
「アハァ〜!しょーがねェなァ…ほぉらご褒美だ!!」
「はぁ〜!!」
「さっさと餌をやれ豚野郎!さもないとぶっとばすぞォ!!」
「はい!A様ァ!!」
その後、二人そろって先生に叱られました。
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あお - おそ松兄さん…剣道部のがかっこよかったです!私は過去に体育委員と放送委員やってたので大好きなおそ松兄さんで見れて幸せでした! (2018年4月4日 23時) (レス) id: 7457b0c918 (このIDを非表示/違反報告)
風が凪ぐ - 私もリクエストいいですか? (2017年9月1日 19時) (レス) id: 6255028c97 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっきー大魔王 - リクエストいいですか? カラ松で陸上部でお願いします! (2017年8月22日 22時) (レス) id: b15a1e4066 (このIDを非表示/違反報告)
闇月ゆう(プロフ) - この作品今日知って一気読みしちゃいました!英語部の英文訳したら確かにドキッってきますね!!もう全松イケメンすぎて死にそうです… (2017年8月20日 10時) (レス) id: 37c43119a0 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりんねこ@午後ティーを午前に飲むアホの子(プロフ) - 吹奏楽部員としては嬉しいものでした!ありがとうございます。 (2017年8月20日 9時) (レス) id: 58666363fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤沢 | 作成日時:2017年7月28日 22時