しつけ 【黒太宰治】 ページ5
ポートマフィアは精神・肉体、ともに疲労する仕事である。
まぁ、銃撃戦に裏切り者の粛清、そしてお偉いさんとの交渉や接待。
聞くだけで疲れてくるような代物が多い。
……けど、けどねっ!
「そら!取ってこぉーい!!あ、一応言っとくけど取ってこなければ君は上司からの命令違反と成し処罰が下るから。」
「ぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!」
これは違う気がする!!
え?私達が何やってるかって?
……あんの糞鯖!!人を何だと思ってんのか、フリスビーを投げて私に取ってこいって言ってるんですよ。
しかも結構遠くまで飛んでったし!
……けれどポートマフィアで上司の命令は絶対。
それがどんなに巫山戯た命令でも、だ。
なので私には遠くまで飛んで行ったフリスビーを追い掛ける選択肢しかなかった……
────
──
─
「ケホッ、ゲホツ、と、とって、き、ました……」
全速力で走り、戻ってきてみると太宰さんは暇になったのか本を読んでいた。
「あぁ、遅かったね。君のような短足では少しキツかったかな?」
全速力で頑張ってもこの態度、
……この人の部下、辞めようかな……
なんて考えていると太宰さんは読んでいた本をパタリと閉じる。
……そしてその拍子に見えた本のタイトルは……
【犬のしつけ方】
「……太宰さん、なんですか?その本、」
さっきのフリスビーといいこの本といい、この人私を犬と勘違いしてんじゃないだろうか…
……いやいや、まさかね。確かに無きにしも非ずだけれども、!そんな鬼畜外道じゃないと信じて、
「あぁ、この本かい?あまりにも君が私に噛み付くものだから部下に買いに行かせたんだ。」
そんな鬼畜外道だった!!
首領!私この人の部下辞めさせていただきます!!
太宰さんは本を机に置くと何かを企んでいる時と同じ、黒い笑みを浮かべる。
「……君はもう知ってると思うが……私ねぇ、君を飼ってみたいのだよ。」
コツン、コツン、
靴の音を鳴らし、ゆっくりと近付いてくる太宰さん。
「普段はキャンキャンと犬のように五月蝿い君だが……そんな君が私以外を見れなくするのも面白い。」
太宰さんは私の顎を掴み、無理やり上を向かせる。
「……お戯れはおよし下さい。遊戯感覚でそういう事は困ります。」
きっと、この人なら私を洗脳することも、先程太宰さんが言ったように太宰さんしか見れなくすることも容易いだろう。
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零 - よろしくお願いします! (2019年5月23日 21時) (レス) id: 57759288c6 (このIDを非表示/違反報告)
山猫(プロフ) - 零さん» はい、大丈夫です。遅くなるかも知れませんが必ず書き上げます! (2019年5月22日 0時) (レス) id: 6c8434df42 (このIDを非表示/違反報告)
零 - 罰ゲームでメイド服着させられたのを読んでみたいです (2019年5月21日 20時) (レス) id: 57759288c6 (このIDを非表示/違反報告)
零 - リクエストよろいですか? (2019年5月21日 20時) (レス) id: 57759288c6 (このIDを非表示/違反報告)
山猫(プロフ) - ひよさん» 了解しました!少々お待ちください。 (2019年5月5日 12時) (レス) id: a93e3e53df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山猫 | 作成日時:2019年2月23日 21時