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陰陽師、孫娘に出会う。 ページ4

陰陽師である彼の家は、京都では有名な陰陽師一族である。


代々続く陰陽師一家の、現当主の直系の孫。


名前は花開院竜二。


妖怪は悪。


黒だと言い切るそんな彼。





彼が出会った人間の風貌をした女の妖。


純粋な妖ではないのだろう。


かすかに妖気が出ている程度だった。


気にしなければ気づかないレベルの。


俗に言う混血、クオーター。


黒か白か、と言うと、灰色の存在。





妖は時として、人と子を成す。


そう言った間柄に生まれた子は、妖と人間、両方の血を持つ。


おそらく竜二が出会った、あの人間の形をした妖もそうなのだろうと、竜二は思った。





人間がベースなのは事実ではあるが、妖怪の血が混じっていることも事実。


灰色の存在であったとしても、妖怪の血が入っている時点で彼にとってはすべて黒なのである。





「げっ、竜二兄ちゃん。なんなん、そんな怖い顔して。帰ってたんや…」


「ゆらか……。ちょうどいい、忠告しておいてやる。今、京都に妖が一匹出た。お前も見つけたら滅っしろ」


「せやかて…こんな広い京都の中で見つけるなんて……そんなに強いやつなん?」





本家に戻った竜二は、廊下でばったりと会った妹に忠告した。


可愛い可愛い妹。


なんて口では言うが、妹の方が才能がある。


所詮自分は狐にかけられた早世の呪いがある。


本家直系の男子はその呪いで早世してしまう。


ゆらは女だ。


才能もある。


いずれは当主になる。


色々な思いが交差する。





「お、お兄ちゃん?」


「…何でもない。とにかく妖には気をつけろ」


「う、うん……」





装備を整えて、あの妖を探しに行かねば。


竜二は制服から衣へと着替えて、万全の体制を整えた。





「次は逃さん」

孫娘、京都の町を練り歩く。→←孫娘、京都に行く。



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琥珀(プロフ) - とても素敵なお話ですね。続きをお待ちします (2019年12月2日 16時) (レス) id: fa4c53d6a2 (このIDを非表示/違反報告)
ウミソラ(プロフ) - 素敵なお話です!!!とても気に入りました!!!続きお願いします!!! (2019年7月15日 0時) (レス) id: f06a1e9de4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ずんだ(旧 國子) | 作成日時:2019年6月7日 23時

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