3話「宝生永夢」 ページ3
「あの……あなたは一体……」
「おい君!なぜここにいる!?この件には関わるなと言ったはずだ!」
《あ、院長!Aちゃん!永夢には今後、CRと小児科を兼任してもらうから!》
「ようこそCRへ!はははは!!!」
院長と二人、用事でCRを出ていたのだが、戻ってくるとどうやらそのうちに戻ってきていたらしいポッピーと、知らない医師が。
院長は彼に見覚えがあったらしい。
ここは原則、一般の医師は立ち入り禁止。
もちろん看護師も。
しかしポッピーの言葉を聞くと、院長はコロっと態度を変えてしまった。
私は液晶画面の中にいるポッピーに話しかける。
「ポッピー、どう言う事?」
《彼が私の探してた天才ゲーマーMだったの!》
「彼が…?」
《彼は宝生永夢!小児科の研修医で、仮面ライダーエグゼイドに変身できるの!》
「そう……」
彼が……と思いながら、私は彼・宝生永夢を見る。
中から何かを感じるんだけど、それが何なのかはよくわからない。
「彼女は衛生省から派遣された仮面ライダーのナビゲーター。くれぐれも粗相のないように頼むよ….」
「そーだよー!」
「「うわぁ!!」」
液晶画面から飛び出てきて二人に話しかけるポッピー。
それに驚いた院長と永夢は、台車と椅子にそれぞれ足をぶつけて痛がる。
「じゃーこれ携帯してて!急患の時は連絡入るから」
「え…急にそんな事言われても……僕なんかに…」
「務まるわけがない」
これぞまさしく第三者の声。
階段を上がってきたのは白衣に身を包んだ男性医師。
「飛彩…」
「親父、CRにドクターは二人も必要ない」
「親父…?え!?院長の息子さん…?」
「研修医、お前の存在は…ノーサンキューだ」
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作者名:國子 | 作成日時:2018年10月4日 1時