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この男に嘘は通じぬ、とは。 ページ33

No side


「麻薬?」


太宰の唐突な言葉に、広津の表情から色が消えた。


「否、そのようなものに手を染める者は居りませぬ。無論部下にも......私の部下が優秀で__」

「腰の拳銃」


太宰が広津を指さした。

広津は背広の(ベルト)に挟んでいた銃を手でさっと庇う。
意識してやったのではなく、反射的な動作。


元々、太宰に隠し事など不可能なのだ。


太宰は、組織の中でも生ける伝説。
彼の目から逃れられる真実などありはしない。


それが外部の事であろうと、たとえ内部の事であろうと。


「その部下は処分すべきだよ」


"処分"。


マフィアの世界では、すなわち"死 刑"を意味する。


「申し訳ありません」


重く、苦しい空気がその場を包み込む。
広津の絞り出すような声での謝罪が嫌に響く。


太宰は冷ややかな視線で広津を見つめる。


時間が過ぎていくのが、じわじわと広津の体を凍らせていく。


「なんてね!冗談だよ」


明るい声が、一気に体の氷を溶かした。


広津は当惑した顔で太宰を見る。


「部下を簡単に切り捨てない広津さんだから、部下がついて行くのだろう。任せるよ。首領には黙っておくから」


笑って広津の肩を叩いた。

広津は肯きながら、無意識に自身の喉を摩った。筋肉が強張っている。


太宰は幹部だ。しかしただの幹部ではない。


"最年少幹部"という肩書を持った、伝説の男。


組織に数十年列席していた広津とて、太宰に処分されてもおかしくない状況だった。

現れた有名人とは。→←古株のマフィア員とは。



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RANA(プロフ) - 花雫@浮上中さん» ご指摘ありがとうございます! (2018年1月9日 0時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
花雫@浮上中(プロフ) - あんの青鯖野郎です!えっと唐突な間違い指摘ごめんなさい (2018年1月8日 2時) (レス) id: f3cc68df07 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - えーなさん» 14巻。表紙最高でしたね!次巻はやく販売しないかな()そして来年には映画ですね!それも楽しみなんですよ〜!! 続編、さっそくできました。応援ありがとうございます!頑張ります! (2017年12月10日 19時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
えーな(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!14巻見ました!乱歩さんメインで私も幸せでした〜!そしてまさか探偵社の今後がめちゃくちゃ気になる終わり方で…!すみません、漫画の話はここまでにします笑 続編楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年12月10日 19時) (レス) id: 2f759f2211 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年11月16日 22時) (レス) id: fcafb99727 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb  
作成日時:2017年11月5日 22時

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