希望と安堵/２ ページ8
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「やっと学校再開するんスね！」
「うん。完全にとは言わないけれどそれもあなたのおかげよ。ありがとう」
「気にしないでくださいッス！あの頃の姉御は正直見てらんなかったッスからね……」
鉄虎がいう"あの頃"。それは私が塞ぎ込んでしまった時のこと。家が近所だった鉄虎とは昔から関わることが多かった。それが突然なくなったとなると気づかない訳もなく。毎日のように私の部屋に来て話をしてくれていた。
「その、姉御がここに来るとは思わなかったッス。ここには大将もいるんで」
「来るか迷ったけどあなたに会いたくてね。元気そうな顔を見れてよかった」
「うぅ……、Aちゃーん！」
「ふふ、呼び方が昔に戻ってるわよ」
いつからか私のことを姉御と呼び始めた鉄虎。昔は人懐っこく"Aちゃん"と呼んでいた鉄虎に壁を作られたみたいで悲しかったけれど敬愛を込めてそう呼んでいることを知ってから特に気にしてはなかった。
「紅郎が来る前に私は他のところに行くわね。あいつともしっかりと話をしたいけれど、鉄虎の前だと格好つかなさそうだし」
「？なんかよくわかんないスけど了解ッス！また来てくださいね！」
「もちろん。じゃあね」
鉄虎に手を振り柔道場を出た。あの子が変わってなくて安心した。もし鉄虎が夢ノ咲を見て夢を諦めていたらどうしようかと思っていたけれど心配しなくて良かったわ。
「ふふ」
鉄虎の元気な顔を思い出し笑みを漏らせばどこからかカサカサと何かを書く音が聞こえる。音の聞こえる方に足を進めると懐かしい、ここに戻ってくると思っていなかったオレンジ髪の青いパーカーを被った"王様"がそこにはいた。
「わはは☆インスピレーションが沸いてくる！題名をつけよう！名付けて【久しぶりの学院はインスピレーションが沸いてくる】だ☆」
「レ、オ……ｯ」
私が壊してしまった。守らなきゃいけなかった私の希望が元気に五線譜にメロディーを綴っているのを見て私は涙が止まらなかった。
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スパイペンギン(プロフ) - とても面白いです！。更新楽しみにしてます！ (2023年4月30日 23時) (
レス) @page18 id: 4ab78818d7 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 続きの更新が無くて寂しいです。更新してくれたら嬉しく思います。楽しみに待ってます。 (2021年10月25日 12時) (レス) @page13 id: e9f0e4b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - とっても面白いです!これからも頑張ってください！！ (2020年11月21日 15時) (レス) id: 7ef4eb4ee1 (このIDを非表示/違反報告)
天 - 続きが気になる!!夢主ちゃんに何があったの〜!続き、楽しみにしてます (2020年11月16日 16時) (レス) id: d68e470ef6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：。 | 作成日時：2020年11月3日 22時
