第35話 気持ち ページ35
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「何だ？」
ドックンドックンって、耳から心臓の音が聞こえる。
「鬼道くんが好きって言ってくれて、嬉しかった。
だから、私もそれに応えたくて、鬼道くんのことだけを考えてみようって思ったんだ」
1ヶ月間っていう縛りの中で、鬼道くんのことをもっと知りたいと思った。
「だけどね……、鬼道くんじゃない、別の人のことが頭から離れなくて、
その人が好きだって……気づいたの」
「だから、ごめんっ……」
「……豪炎寺、か？」
鬼道くんが真っ直ぐ、前を向いたまま、そう呟いた。
な、何で……。
「Aが初めから俺を見ていないことくらい、わかっていた。
それでも諦めきれずに、無理強いした俺が悪い。すまなかった」
そう言って、悲しそうに笑った。
「だから、もう無理するな。無理して俺のことを見る必要は無い」
無理なんかしてない。
鬼道くんが隣にいた毎日は、とっても楽しかったって伝えたくて、鬼道くんの手を強く握った。
「鬼道くん……」
「ふっ、いいんだ。これ以上、好きな人を苦しめたくないからな」
鬼道くんは努めて明るく言った。
口調は明るいのに、すごく苦しそうな顔で。
「鬼道くん……」
「はあ、そんな顔してないで早く豪炎寺のところに行ってやれ」
そんな顔してないでって言ってるけど、そっちこそ酷い顔してる。
「サッカー部のメンバーも来る予定らしいから、そこに豪炎寺もいるんじゃないか？」
どこまでも優しい鬼道くんは、私にそんなことを言う。
だから、どこまでも甘えてしまう。
「……いいの？」
「ここに引き止める義理はないからな。ほら、行ってこい」
鬼道くんはそう言って、私の背中を押した。
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pomme(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» いつもありがとうございます！ゆるゆる頑張ります（＾ｖ＾） (2020年4月24日 23時) (
レス) id: d65527bd76 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - 真っ赤な空の下でから来ました。ここまで読んだだけでわくわくどきどきが止まりません！pommeさんのペースで頑張って下さい！ (2020年4月24日 20時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pomme | 作成日時：2020年4月19日 10時
