第36話 人混み ページ36
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人多い。
お祭りなんだから、多いのは当たり前なんだけど。
こんな人混みの中じゃ見つけようにも、なかなか見つけられない。
でも、鬼道くんが背中を押してくれたから。
諦めるわけにはいかない。
もう一度来た道を引き返そうとしたとき、
「ねえ、お姉さん一人？」
「え？」
見るからにヤンチャしてそうな男の人3人が、私を囲んだ。
え、なに……？ナンパ？
よりによって何で今。
「俺たちと遊ばない？何でも奢るからさ〜」
ナンパ男が気持ち悪い笑顔を振りまきながら、私の頭からつま先までなめ回すようにジロジロ見てくる。
気持ち悪くて、背筋がゾワッとした。
この人たち、私より明らかに年上だし、学生と遊ぶような年齢じゃない。
ものすごく、嫌な予感がする。
「い、いや、大丈夫です。あの、暇じゃないので」
「いいじゃーん。ちょっとくらいさぁ」
その中の一人が近づいてきて、私の肩に触れた。
「ほら、悪いようにはしないから」
「いや！は、離してください！」
誰か、助けて。
豪炎寺くん……！
豪炎寺くんのことが、真っ先に思い浮かんだ。
その時だった。
「A！」
豪炎寺くんが遠くから走って来るのが見えた。
「ご……豪炎寺……くん！」
「A！大丈夫か？」
そして、私の側に駆け寄った。
あんなに探しても見つからなかったのに、目の前に、
私の目の前に豪炎寺くんがいる。
それだけで、どうしようもないくらい嬉しくて、涙が滲んだ。
「誰だ？てめぇ」
少し息を切らせた豪炎寺くんが、ナンパ男の手を払い除けて、睨みつけた。
それからすぐに、私の手を引っ張っりながら『行くぞ』と言って、走り出した。
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pomme(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» いつもありがとうございます！ゆるゆる頑張ります（＾ｖ＾） (2020年4月24日 23時) (
レス) id: d65527bd76 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - 真っ赤な空の下でから来ました。ここまで読んだだけでわくわくどきどきが止まりません！pommeさんのペースで頑張って下さい！ (2020年4月24日 20時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pomme | 作成日時：2020年4月19日 10時
