4話 ページ6
神田「ふん…中身を見ればわかることだ」
アレン「え、ちょ」
神田が「中身を見れば」だなんて言い出した。確実に切ってから確かめようとしてる。
僕は上から神田に向かって「いい加減撃つよ！」と、脅した。神田はチラッと僕の方を見て、ライフルをまだ構えていないから撃ってこないと思ったのか、無視した。
神田は六幻を構え、勢い良くアレンに突き刺そうとした。
ランマ「ああもう…！」
このままではあの白髪の彼が斬られると思った僕は、背中に背負っていたイノセンス『超電磁砲』構えた。
アレン「待って！本当に待って！！僕、本当に敵じゃないんですって！クロス師匠から紹介状が送られているはずですよ！！！」
その言葉を聞いた神田は、ピタッと止まった。六幻の先は、もうアレンの目と鼻の先だった。
1ミリでも動いたら斬られる、アレンはビビりながらも神田に目で訴えた。
神田「元帥から…紹介状…？」
体制を変えず、そのままアレンに問いた。
アレン「そ、そう。紹介状…」
全く気を緩めず、六幻を突き刺したままの神田は、ジッとアレンをにらみ続ける。僕が白髪の彼に聞くしかなかった。
ランマ「ねぇ君！その紹介状、誰宛？！」
もう白髪の彼は、体がプルプルとしていた。体力の限界に近いはずだ。ここまでくるのに崖なんかも登ってきたみたいだし。
彼はもう助けてくれと言わんばかりか、目で、そして口で僕に言った。
アレン「コムイって人宛に」
神田、ランマ「は？」
ゴーレム越しに聞いていたリナリー、そして化学班がいっせいにコムイのいた方へと視線を送る。しかし、そこにはコムイの姿はなかった。
化学班「コムイの野郎！！！どこ行った！！！！」
化学班の皆が騒いでいるのがゴーレムを通してわかった。肝心なときに居なくなってんのか…
神田の怒りが再沸騰する前に、なんとかしてコムイさんを探さなくては、と考えているときに、僕のゴーレムが飛んできた。
それはリナリーの声だった。
リナリー「ランマ？もしかしたら兄さん、直接そっちの方へ行ったかもしれないわ」
ランマ「え、なんでわかるの」
リナリー「だってさっき、兄さんとすれ違いざまに、『久しぶりの入団者だ』ってニコニコしていたの」
あぁ…そういうことか
門番「か、開門〜〜〜〜〜？？？？？」
なるほど、と一人で理解していたらちょうど例の容疑者がやってきた。
コムイ「入場を許可します。アレン.ウォーカー君」
それはずいぶんと笑顔のコムイさんだった。
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作者名：欄ま | 作成日時：2016年8月24日 3時
