番外編2話 ページ44
ラビが入団して一週間ほどが過ぎた。
同い年だったぶん、話しもしやすく、なによりユウみたいにイライラしていない。
僕は今まで「ユウぐらいの歳の男の子は、便秘みたいな顔してるんだなぁ」と思っていた。
だけど、実際はそんなことはないみたい。
いつかユウも「便秘が終わって、コムイさんみたいになる日が来るんだ！」と、更に不思議な解釈をしていた。
ラビ「そうだ、ランマ」
ランマ「なぁに？」
ラビ「今度一緒にコムイの眼鏡のストックで遊ぼうさ！」
ラビは阿呆らしいイタズラばっかり提案してきてた。「なにそれ、つまんない」と言うと、ラビの体からは『ピシッ』と、ヒビが入るようだった。
今日は修練場にユウがいなかった。いや、3日前くらいからいない。イノセンスの回収で、帰ってきてないのだ。
ランマ「ユウまだかな〜…」
3日連続でこの言葉。ラビは「そういや」と、話を切り出す。
ラビ「ユウって、神田のことさ？」
ランマ「うん、そう。ティエドール師匠はユウのこと『ゆーくん』って呼んでた」
ラビ「ゆ、ゆーくん…ぎゃははははは！！！！！！！！！！」
ラビはユウの可愛らしいニックネームに大爆笑。しかし、状況が良くなかった。
神田「うさぎ…オメェ度胸あるなぁ…？」
修練場の扉には、3日ぶりのユウがいた。
さっきまで大爆笑していたラビだったが、一瞬で全身が凍りつく。
ランマ「あ、ユウ！おかえーーー」
おかえりを言いたかったのに、ユウはキレ顔のママ僕の手をとった。
ランマ「り？」
最後の文字を言う頃には、ユウは僕をズルズル引き連れていた。
ランマ「な、なんで怒ってるのユウ！」
神田「うるせぇ！ちょっと来い！」
ラビ「が、頑張るさランマー」
修練場の扉を通る前に、ユウは一回立ち止まり、ラビに一言
神田「オメェ…そこを動くな…」
これは僕よりラビのほうがコッテリ絞られそうだ。ラビはビクビクしていた。
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作者名：欄ま | 作成日時：2016年8月24日 3時
