35話 ページ37
あれから僕達は船にのり継ぎ、教団へと帰って来た。
暗い教団は、誰もいなさそうな不気味な雰囲気だ。
アレン「だいぶ遅くなっちゃいましたね〜〜〜」
ぐ〜っと背伸びをして大きな欠伸をしたアレン君。「嵐で汽車が遅れたしね」と、僕は船から下りながら、言葉を付け足した。
アレン「もう真夜中だしなぁ…回収したイノセンスはどうしたらいいのかな」
眠そうに目元をこする。トマさんが「科学班の方なら、誰か起きてらっしゃると思いますよ」と、教えてくれた。
まあ、僕とユウは毎度のことだから知っていたけど、アレン君は初めてだ。わからなくて当然。
アレン「じゃあ行ってみます」
僕ら三人で、教団の中へと通じている階段を上がろうとした。すると
『ドサっ』
アレン君の目の前に、何か落ちた。
随分と鈍い音だ。僕はユウを連れてアレン君に「どうしたの?」と、伺おうとした。
ランマ/アレン「え?」
その様子に僕達は、一瞬で頭が疑問と驚きで埋め尽くされた。リナリーが逆さまになって倒れていたのだ。
ランマ「リ、リナリー?!」
アレン「どうしたんですか?!」
話しかけてもリナリーは目を覚まさない。リナリーの身に、何かあったのか心配になった。
リーバー「も、戻ったか、3人共…」
階段のうえのほうから、遅れてリーバーさんがやってきた。リナリーと違って、リーバーさんの体はボロボロだ。
アレン「そのキズ…?何があったんですか?!」
まさか、教団がアクマに襲撃された?!嫌な予想が頭の中で駆け巡る中、リーバーさんは「逃げろ…」と、苦しそうに言う。
『ドドドドドドドドド』
地面から不吉な予感。前にもこんなことがあったような気がする。
神田「なんの音だ」
ランマ「どんどん大きくなっているようなーーー」
『ドガァァアンン』
階段の隣をぶちぬいてきた。その姿はまるで、僕が昔破壊した『コムリン』そのものだった。
ランマ「こ、コムリンーーー?!?!」
アレン「?!」
リーバー「来たぁ」
間近に現れたコムリンは、船着場に着地。『ザッパァーン』と波がこちらに降りかかってきた。
ランマ/神田「なんで生きてるんだよ!」
ユウとツッコミが被る。なんせ、ユウも過去のコムリンの被害者の一人だ。
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作者名:欄ま | 作成日時:2016年8月24日 3時