D.Gray-man 3人目のセカンド (ページ36)

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34話ページ36

僕らはやっと、教団の近くまで帰ってこれた。真っ暗な道を、トマさんに案内してもらいながら歩く。

僕は体力の限界だった。お腹が空いている上、超電磁砲が重すぎる。まともに足元を安定させることができない。
本当に、科学班の人に、超電磁砲を軽量化してもらおう…これでは困る。

神田「おい」

僕が歩くのを遅いのに気づいたユウ。ユウのことだから「遅い」とか、「のろま」って言うんだろう。

ランマ「はやく、歩きますよ…」

神田「…乗れ」

ユウは僕の前でしゃがんだ。まるで、おんぶしてやるみたいな…え、おんぶ？

ランマ「え？！大丈夫だよ！！とても元気！！」

今日はユウに助けてもらってばかりだ。流石に何度も頼っていたら、自分が情けない。
僕はわざと、両腕をブンブン動かし、元気アピールをした。

しかし、僕の体は正直だ。背中から力が抜けて後ろに倒れそうになる。

ランマ「あっ…」
やってしまった、と思った時には、もう遅かった。足の裏が地面についていない。

僕は地面に倒れるのを前提に、目をギュッと閉じた。

…あれ、なにもならない。

アレン「やっぱり、無理してるじゃないですか」

僕の背中を支えてくれたのは、アレン君だった。白狼は僕の帽子ごと、アレンくんの頭の上に飛び移った。

神田「早くしろ」

グズグズしていたら、ユウが最速をしてきた。ちらっとこちらを見る左目が、とてつもなく怖い。
アレン君は、白狼が頭に乗ってきて嬉しそうだ。

ランマ「ご、ごめん。ユウ」

もう甘えて、ユウの背中にに体を預ける。僕の超電磁砲が重いだろうに、おんぶしてすぐにスタスタと歩く。

昔…5年前くらいかな。ユウと任務に行くと、いつも最後はおぶってもらっていた。

あの頃は僕が「疲れたーーーーおんぶーーーー！！」と、駄々をこねて、無理矢理おんぶをしてもらっていた。
今となっては、そんな駄々をこねられない。が、あの頃とは違って、2つものイノセンスを使い続けると、やはり体力が中々追いついていけない。

神田「おまえ、重すぎ」

ランマ「ひど…超電磁砲が重いんだよ…」

もう互いに18歳、あの頃とは、だいぶ違う。
今日は色々ありすぎた。

ランマ「ありがと、ユウ…」

ユウの首元に顔をうずめた。
昔もこうやってたな、それでユウは何も言わない。

少しだけ、昔のように接せれた気がした。