16話 ページ17
「ただいまより今回のS1で勝利したユニットのリーダーがスポットライトで照らされます!
本日最も素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた栄えある優勝者は…
じゃじゃーん!なんと大番狂わせ!今宵のS1を制したのは超新星ユニット!トリックスターだ!」
その言葉と同時にあんずの後ろにはトリックスターのメンバーが喜びながらとんでいた。
Aも舞台裏からよしっと喜んでいた。
得点の内訳はトリックスターはぎりぎりで紅月に勝った様子で観客からは圧倒的に投票が多かった
だが生徒からの投票はトリックスターにも入っておりそれも勝てた原因でもあった
『生徒からの票数がこんなにもあるなんて…正直私も思ってなかった』
「ああ。生徒会に逆らうリスクを冒してな。俺達は革命への第一歩を踏み出したんだ!小さいが大きな一歩だ!」
結果に悔しく思い、蓮巳はそのままステージを背にした
「久しく舐めていなかった辛酸だ…敗北の味だな。度し難い」
「うむ、次は負けないぞ」
「よかったな、A」
『私に言われなくても…3人もお疲れ様です』
「A…簡単に終わると思うなよ」
『…』
そういいながら、紅月は会場を退散した
「生徒会の不敗神話がついに覆った!この瞬間夢ノ咲学院は大きな衝撃を受けています!
優勝ユニットは最後にもう一曲だけ披露できます!さぁ!宴の始まりだー!」
「Trickstarよ。しっかりと勝者の姿、皆に見せてやるがよい」
「どれだけ感謝しても足りないよ!君達の笑顔が、声援が、俺達の道行きを照らしてくれたんだ!ありがとう!みんなみんな愛してるよー!!」
そういってトリックスターはアンコールの言葉を受けてもう一度歌いだした
観客の楽しそうな様子にAは少し涙目になっていた、そこにあんずが横に来て
「よかったね!」
『ありがとうあんず…ありがとうトリックスター』
革命児が少しずつ動き出した瞬間だった。
だがすべてがこの後上手くいくわけではない、まだつらい道のりが彼らには残っている。
「…神崎、電話を貸してくれるか?」
「うむ…」
「…英智、お前に頼みが………今はそんなことはどうでもいい。
頼みはこれだけだ、お前の家にな…トリックスターの今回の曲の作曲家を調べてくれ…あぁ、頼む」
「(A…これは少し辛くなるぞ…)」
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作者名:reichan | 作者ホームページ:http://kurakura.raraya
作成日時:2020年12月26日 18時