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やっていいことと悪いこと ページ2




お昼時の食堂。
みんなお昼の食事が終わって散り散りになって一時間は経つが、なお食堂に残っているメンバーが三人。
逃げられそうにもない威圧を放つ超高校級のメイド、東条斬美。その東条さんの威圧の先には超高校級の総統、王馬小吉。そしてイスに座って頬杖をつき欠伸をしている傍観者、超高校級の怪盗様。

横目ながらも私の欠伸を見逃さなかった王馬は、私に指を差してきた。

「東条ちゃん!オレだけじゃなくてAちゃんにも怒ってよ!」

ぷくーと頬を膨らます王馬は小さな子どものようで。
「人に指を差すな」とツッコんでから、私は王馬に指を差した。

「なぜ私に振る。今叱られるべきなのは王馬の方だろう」

「そうよ王馬くん。Aさんは周りのみんなに迷惑をかけてる貴方の行動を叱って欲しいと依頼してきたの。みんなのためを思って」

「そんなのAちゃんの綺麗事並べた嘘だよ!オレは人の嘘は嫌いだってずっと言ってるのにさー」

確かに、認めてしまうのも癪だが、東条さんに言ったことは半分綺麗事を並べただけの嘘だ。半分は事実を述べたまでの本当。

だが王馬は私の真意にまだ気付いていないようで、そいつは必死に探って嘘で掻い潜ろうとしてる。

頭がキレてる総統様でも、超高校級の怪盗様である私の罠から出ようなぞ思わないでよね。
私は、別の意味でキレている。

「じゃあ聞くけど、王馬は私のどこが嘘だって言うのさ」

「そんなの決まってるじゃん!みんなに迷惑かけてるってところだよ!」

自覚がないのか。それとも気付いてないふりか。

「それとさ、Aちゃんは絶対昨日のミルクティにオレが遊びで炭酸飲料入れて飲んだのを笑ってたオレを……怒って……っ!」

王馬がはっとしたときには、もう遅かった。

「東条さん」

「なにかしら」

「自白した王馬はとても潔いけど、やったことは有罪なので、説教二倍増しでよろしくお願いします」

「分かったわ。依頼というのなら」

私は座っていた席から離れ、食堂の出口の扉へ歩みを進めた。

「Aちゃん後で覚えてろよー!」

「人に指を差すな」


特別な思い→←超高校級の怪盗 【通信簿】



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徒花 - この作品初めて見ましたが面白かったです!頑張ってください (2019年4月27日 18時) (レス) id: 5d280f12f7 (このIDを非表示/違反報告)
虎都. - バレンタインの話、あんまり甘くないのが逆に総統様と怪盗様らしくて笑えました。面白かったです! (2017年2月14日 23時) (レス) id: 4744b28933 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー(プロフ) - バレンタインのお話ありがとうございました!嘘の数だけ渡すとは…(用意するの大変そう)さすが怪盗ちゃんですね! (2017年2月14日 22時) (レス) id: eef7a7128b (このIDを非表示/違反報告)
永月(プロフ) - ymさん» ymさんこんばんは! 「魔法」と「魔法の代償」が頂いたリクエストの作品です…!やっぱり絡ませるなら"魔法"のことかなと思って作りましたが、いかがだったでしょうか( ´ω`) 最原くん第二推しでしたか!出して良かった( 風邪;;早めに元気になるといいな…! (2017年2月10日 17時) (レス) id: 1f4de0da30 (このIDを非表示/違反報告)
ym(プロフ) - こんにちは! 更新されていましたので見にきたら夢野ちゃん……! そして第二の推し候補(笑)でもある最原くんがいることにびっくりしました! 風邪で何もかも億劫と感じていたのですが、元気が出ました。ありがとうございましたヽ(;▽;)ノ (2017年2月9日 17時) (レス) id: 6aaa42abf1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:永月 | 作成日時:2017年2月2日 16時

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