20話 ページ20
話し合いとも言えない話し合いが終わりキャラバンの近くへ戻った。マネージャー陣は夕飯の準備に取りかかっていて夏未が「じゃがいもの皮向きでこんなに残ったの初めて!」と喜びの声をあげている横で、鍋に入った水をぼんやりと眺めている春奈はどこか浮かない顔をしている。
その一方で円堂、風丸、染岡、鬼道、一之瀬、塔子の5人が集まっていた。
「で、どうする?」
「どうするって言われても漫遊寺があれじゃあな」
「全然わかってないんだもんなぁ」
漫遊寺サッカー部との先程のやり取りを思いだし染岡と塔子は呆れたように言った。そんな状況の中でも円堂は明るく
「考えても仕方ないさ!俺たちは俺たちで今出来ることをするだけだ!」
「出来ること?」
「特訓だな!」
「あぁ!相手はエイリア学園のファーストランクチームこっちももっと特訓して強くなんないとな!」
「そうと決まれば早速練習場所を探そう!」
「練習場所ならあるよ」
声のする方を見ると来たときと同様吹雪と蒼龍が漫遊寺の女子生徒に挟まれていた。
『この向こうの川にある河川敷でなら練習できるそうだ、あってる?』
「「はい!」」
「また何かあったらよろしくね」
「「は〜い」」
漫遊寺サッカー部のときとは違いニコニコと笑顔を浮かべている蒼龍はどうやら男子と間違えられているようだ。どことなくこの状況を楽しんでいるように見える。
来たときと同様円堂たちも苦笑い浮かべた。
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作者名:南極 | 作成日時:2019年11月29日 20時